検察官や金融庁の職員などになりすまして、岡山市の高齢男性から現金3000万円をだまし取ろうとした事件で、警察が8日、マレーシア人の「受け子」の男(52)を詐欺未遂の疑いで現行犯逮捕しました。
警察によりますと、4月11日から5月8日にかけて、岡山市の男性(82)の自宅に、検察官や警察官を名乗る人間から「あなたの電話が犯罪に使われている」「銀行にある3000万円を調べる必要があるので口座を解約し、全て引き出してお金を手元に置いてください」などと複数回にわたって電話がありました。
金融機関の職員が男性の口座のお金の動きについて不審に思い、警察に相談するよう進言しました。
そして警察が男性の協力を得て「だまされたふり作戦」を実施し、8日、金融庁の職員になりすました男が男性の自宅を訪問して玄関先から紙袋を持ち去ろうとしたところを現行犯逮捕しました。
警察の調べに対して男は「指示を受けて紙袋を持ち去ったことは間違いないが、中身は知らなかった」と話しているということです。
警察が指示役や男性宅に電話をかけた共犯者など事件の全容を調べています。