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瀬戸芸・秋会期「本島」の新作を紹介 泥で描いた6mの絵 約50kgの古着で作ったタペストリーなど 香川

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 3日から開かれている現代アートの祭典・瀬戸内国際芸術祭・秋会期、香川県丸亀市の本島の新作を紹介します。

 香川県唯一の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている「笠島地区」を含む本島では、5つの新作を含む13作品を展示しています。

自然との共作 泥で描いた大きな絵

 天井まで届きそうな大きな絵。高さは6mもあります。丸の模様は目のようにも見えて、じっと見られているようなちょっとした恐怖すら感じませんか。

 実はこの絵、絵の具で書き上げたのではなく……

(コタケマンさん)
「泥で絵を描いたんですけど」

 屋外に縦30mもある1枚の布を敷いて制作しました。制作途中に台風がくるなど、雨や風によってできたシミや流れた泥をそのまま生かしたこの作品。作者のコタケマンさんは「自然との共作」だと話しました。

(コタケマンさん)
「近づいたときの土の雰囲気とかこの大きさの迫力だとか、日照りや雨の中描いていたっていうものがにじみ出ているところをイメージして見ていただければなと」

島民から集めた古着をタペストリーに

 カラフルな布が天井から吊り下がっています。

(記者リポート)
「島に住んでいる人たちから古着を集めて1枚のタペストリーにしています。ここにファスナーがあったり、ボタンがあったり、模様のついたシャツのようなものが付いていたり、さまざまな服や服のいろんな部分が使われていることが分かります」

 作品に使われている古着の量は約50kg。

 タペストリー以外にも、島の人たちが書いた本島での思い出や次世代へのメッセージに刺しゅうを施したものも展示されています。

 作家のジャッガイ・シリブートさんは、この作品を通して島民が生きた証しや思い出を感じ取ってほしいそう。

影で眠っているときに見た「夢」を表現

 作家のエカテリーナ・ムロムツェワさんが、人が眠っているときに見た「夢」を表現した影絵です。

 そして耳を澄ませてみると……島に住む人が語った夢の話が聞こえてきます。

 作品を制作する中で島民とワークショップを行い、そのときに録音したものを作品に取り入れました。

 他にも、モニター越しの遠隔操作により、画面の向こう側にシャボン玉を飛ばすことができる作品など、島民と来訪者がともに作り上げる作品が多く展示されています。

 瀬戸内国際芸術祭の秋会期は11月9日まで開かれます。

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