現代アートの祭典、瀬戸内国際芸術祭の秋会期が3日に開幕します。今回は、会場で最も西に位置する伊吹島の見どころを紹介します。
日本で唯一、平安時代の京言葉のアクセントを残すなど、独特の文化が残る伊吹島。そんな島の文化や伝統をテーマにした作品があります。
(記者リポート)
「こちらの作品、たくさんの竹の上に一つ一つ手がついています。その上には大きな船があります」
ラオスの作家、ブンポール・ポーティザンさんの「最後の避難所」です。
船は、失われつつある文化や伝統を表現し、一つ一つ形の違う100本の手にしっかりと支えられています。
伊吹島が失われていく文化が残る場所になっていることや、このまま継承されてほしいという願いが込められています。
今は使われていない旧伊吹小学校も会場の一つです。
教室に響き渡る楽器の音。インドネシアの作家、ジョンペット・クスウィダナントさんの「反響」です。
弾いているのは、幽霊……? 楽器はかつてこの学校で使われたものも利用し、子どもがいた時のにぎわいを教室に響かせています。
伊吹島エリアでは、他にも島を調査して着想を得た作品や、古民家を会場とした作品などを楽しむことができます。