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ニセ警察官からKSB記者にも電話が…警察かたる特殊詐欺相次ぐ 岡山県警「焦らず第三者に相談を」

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 岡山県でいわゆる「ニセ警察官」による特殊詐欺の被害が相次いでいます。そんな中、警察を名乗る電話がKSBの記者のもとにもかかってきました。

(京都府警の警察官を名乗る人物)
「京都府警本部捜査二課のヤマダカズキと申します。大阪府警本部と京都府警本部でマネーロンダリング事件の合同捜査を行っていて嫌疑を掛けている」

 10月下旬、KSBの記者のもとに掛かった一本の国際電話。京都府警の警察官を名乗る人物は、記者の銀行口座が不正に使われているとして、実際の住所などを挙げながら詰め寄ってきます。

(京都府警の警察官を名乗る人物)
「押収しているキャッシュカード、登録されている住所が『岡山県岡山市北区***』。この楽天銀行口座がご本人の口座に間違いなく拘留の上で取り調べを受けていただく」

 さらに、大阪府警の取り調べを受ける必要があるとして、いったん保留にし電話がつながれます。

(大阪府警の警察官を名乗る人物)
「もしもし、大阪府警捜査二課のワダと申します。今回の事件に加担しているのではないかという嫌疑が掛かっている。ですので捜査対象となっていて令状も出ている」

 相手は法律用語を並べながら、通話は30分以上におよびました。そして捜査に必要だとして、氏名や生年月日などの個人情報を次々に聞き出そうとしますが、記者が回答を拒むと態度が一変しました。

(大阪府警の警察官を名乗る人物)
「ふざけんなよお前、コラ。逮捕しに行ったるさかいもうええわ」

 この電話について、岡山県警本部、生活安全企画課の担当者は―

(岡山県警 生活安全企画課/小川俊幸 警部)
「警察官をかたる、いわゆるオレオレ詐欺の入口の電話だったと思います」

 岡山県警によりますと、このあとビデオ通話に誘導し、制服姿のニセ警察官が登場。「身の潔白を証明するため一度お金を預かります」などと巧みに金をだまし取る手口が考えられるということです。

 仮に住所や氏名などの個人情報を相手に知られていたとしても、焦らず第三者に相談してほしいと呼び掛けています。

(岡山県警 生活安全企画課/小川俊幸 警部)
「こういった情報社会の中では(個人情報が)出てしまっている恐れがあるということは考えていた方がいい。それを聞いたときにあまりびっくりしすぎない。一回電話を切ってご家族やご友人、もしくは警察署に電話をして相談をしてほしい」

 岡山県警によりますと、2025年1月から9月末までに警察官をかたる特殊詐欺が85件確認されていて、被害額は6億450万円に上ります。これはすでに2024年1年間の被害件数と被害額を大きく上回っています。

(岡山県警 生活安全企画課/小川俊幸 警部)
「警察官を名乗ったとしてもそれが本当の警察官がまず考えていただいて、いろんなことを聞かれたり指示されたりすると思うが、すぐに真に受けて指示通りすることは気を付けていただきたい」

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