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「夢二とは…」 東京で竹久夢二学会の大会開催 研究発表も

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 岡山出身の芸術家・竹久夢二にまつわる研究を発表する「竹久夢二学会」が、16日に東京で開催されました。

 会場となったのは、夢二と同時代を生きた実業家・畠山一清が開設した私立美術館「荏原 畠山美術館」です。

 学会では、元電通のクリエイターで東京経済大学の大岩直人教授が、広告という視点で竹久夢二の生涯を分析、講演しました。

 大岩さんは、「夢二は、色使い、構図、ストライプの使い方、アイデアがすごい。広告のデザインとして、今もそのまま使えるし、デザイン力、抜群」と、その先鋭的な感性を絶賛。絵画、詩、歌、デザインとマルチに活躍した竹久夢二は、今の時代のマルチクリエイターだったと話しました。
 そして「天才でありつつも、寂しがりやで、人間臭いところも魅力的で、そこが同時代に生きた人たちに愛された理由ではないか?」と推察しました。

 また、日本屈指の夢二作品を収蔵している岡山市の夢二郷土美術館の館長代理・小嶋ひろみさんが夢二のモナリザとも言われる作品「アマリリス」についての詳細研究を発表しました。

 「アマリリス」は、1919年に新聞記事に掲載された名作でしたが、約80年間行方がわからなくなっていた幻の作品です。

 小嶋さんは、「絵が戦争を経て見つかったのは奇跡。夢二は掘れば掘るほどわからないものが出てくるのでこれからも解明したい」と、アマリリスと同じく、最近発見された欧米外遊時のスケッチ画と合わせて晩年の作品に対しての考察を深めたいと話していました。

 2026年に会館60周年を迎える夢二郷土美術館では、最近発見された晩年のスケッチ画なども合わせて広く公開していきたいとしています。

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