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旧香川県立体育館の解体費用差し止め訴訟が始まる 県側は争う姿勢「耐震性の判断は正確」

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 建築家・丹下健三が設計した旧香川県立体育館の解体工事費の支出差し止めを求めた住民訴訟が10日、高松地裁で始まりました。被告の香川県側は全面的に争う姿勢を示しました。

(旧香川県立体育館再生委員会/長田慶太 委員長)
「最初から、議会に(要望を)出したときから第三者を交えた協議の場をずっと求めてきたのが、(裁判という形で)結局初めて実現したんじゃないか」

 この裁判は、建築家らでつくる「旧香川県立体育館再生委員会」の長田慶太委員長が香川県を相手に起こしたものです。

 訴えによりますと、2025年7月に再生委員会が提案した民間資金での再生案について香川県が十分な協議や検討を行わないまま解体工事に約8.5億円の公金を支出するのは「違法」などとして支出の差し止めを求めています。

 裁判の最大の争点は建物の「耐震性」です。

 香川県と県教委は2012年に行った耐震診断の結果をもとに「大地震の際、建物の倒壊の危険性がある」として、解体を進めています。

 原告側は、この診断について耐震改修を目的に弱点をあぶり出すために行ったものである上、基準をわずかに下回っている程度で、「倒壊の危険性は極めて低い」と主張しています。

 10日の第一回口頭弁論で、被告の香川県側は答弁書で全面的に争う姿勢を示しました。

 耐震診断については、法律や官庁の耐震診断基準に従って行っていて「県の判断は正確」と主張しました。

 また、再生委員会の提案を協議しなかったのは「認識や主張が大きく異なる中で公開での議論を行っても実りある効果をもたらすとは考えられないため」としました。そして2026年3月中にも解体工事に着手したい考えを示しました。

 次は4月28日、非公開の弁論準備手続きが行われます。

 原告側は、専門家の意見書などを提出し、倒壊の危険性や急いで解体する必要がないことをできるだけ早く立証する方針です。

(旧香川県立体育館再生委員会/長田慶太 委員長)
「(裁判官が)知ろうとしてくれている気持ちを非常に感じることが多いので、事実をちゃんとこのまま続けて見ていただけたらなというふうに思っております」

 解体工事は外構から始まり、2026年8月にも建物本体部分に着手する見通しです。裁判は「時間との闘い」の様相を呈しています。

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