インドネシアを拠点とした特殊詐欺グループに関わったとして、香川県警が男女3人を逮捕した事件です。この捜査の過程で、現地の拠点に集められた犯行グループが分担して警察官役などを演じ、大量の「詐欺電話」をかけている実態が見えてきました。
香川県警は9月8日、インドネシアを拠点とした特殊詐欺グループにかけ子やその管理役、リクルーター役として関与した疑いで男女3人を逮捕したことを発表しました。
捜査の端緒は、香川県に住む20代の男性2人がこの拠点に軟禁されていたことでした。
警察によりますと、男性2人は2025年9月から10月、リクルーター役として逮捕された知人の男(65)から「あまり人には言えない仕事」「名簿を渡されて電話をかけまくる仕事」などとLINEで誘われ、インドネシアに渡りました。
拠点となっていたのは、2階建ての住宅です。
携帯電話会社の社員役が集まる「一線」と呼ばれる部屋と、警察官役が集まる「二線」と呼ばれる部屋に分かれ、メンバー同士はニックネームで呼び合っていたといいます。
それぞれ台本が用意され、まず「一線」のかけ子が「あなた名義の携帯に身に覚えがない利用があり未払いになっている」などと嘘を言い、被害届を出すよう誘導しました。
その後、「二線」にいる警察役が「捜査に必要」などと言って金を振り込ませていた疑いが持たれています。
「かけ子」たちがビデオ通話で警察官だと信じさせるために使っていたとみられる制服や警察手帳などを、現地警察が別の拠点から押収しました。
中には指名手配犯のポスターも。警察署を装うため、背景に貼ったのでしょうか。
約1カ月間、外出や連絡を自由にできない「軟禁状態」に置かれた2人。
配布されたタブレット端末を使って、日本時間の月曜~土曜の午前9時~午後5時まで、それぞれ1日に200~450件の電話をかけていたとみられます。
香川県でも「ニセ警察詐欺」の被害は深刻で、2026年上半期だけで50件、被害総額は4億円を超えています。
香川県警は「警察が捜査のために送金などを指示することは絶対にない」と注意を呼び掛けています。