岡山・香川のがんばる高校生を応援する青春のキセキです。今回は、昆虫の研究に打ち込む高校生を紹介します。
野原を駆けたり、山に入ったり。自然の中で見つけた「昆虫の面白さ」を全力で探求します。
(岡山一宮高校1年/森岡正義さん)
「(昆虫を)好きになった理由は……本能」
2026年8月21日、岡山県倉敷市の倉敷芸術科学大学で初めて行われた「倉敷・中高生生命科学コンクール」。
岡山県などから生き物や農業などについて探究活動を行っている中高生が参加し、日ごろの研究成果を発表しました。
会場で、虫かごを広げて作業している生徒の姿が……
(森岡正義さん)
「研究でこういうの使ったから、みんなに見せてあげようかと」
岡山一宮高校1年の森岡正義さんです。この日はクワガタの研究をした弟の正道さん、キリギリスの仲間・ヒメギスの研究をした姉の玲圭さんと一緒にコンクールに参加しました。
正義さんが研究しているテーマは……
(森岡正義さん)
「ピンク色のバッタと普通の緑色のバッタが草むらに放されたとします。どちらが先にカマキリに食べられるでしょう?」
突然変異と考えられている派手なピンク色のバッタ。
正義さんは自身が小学5年生のころ、弟がこのピンク色のバッタを見つけたことをきっかけに、ピンク色のバッタがなぜ自然界で生き残れるのか興味を持ち、研究を始めました。
謎を解明するため、正義さんが行ったのは、手作りの装置を使った実験です。
まずバッタに見立てた赤と緑の飾りのうち、カマキリがどちらを狙うか調べました。すると……
(森岡正義さん)
「赤のダミーより緑のダミーを多くねらうということが分かったんですよ」
カマキリは食べなれたバッタと同じ、「緑色」を多く狙いました。
(森岡正義さん)
「なので今度は赤いエサを食べさせて赤いものに慣れさせてから、実際に生きてる昆虫に色を塗って赤と緑のどっちを狙うかという研究をしました」
その結果、赤いエサを食べなれたカマキリは「赤色」を多く狙うように。
(森岡正義さん)
「(カマキリに)普段食べ慣れているものと同じ色のものをねらうっていう習性があることが分かりました。ここ(ひとつめの実験)でカマキリが多く緑をねらっていたのは、ピンク色が慣れていなくてちょっと嫌だったんじゃないかなって」
つまり、突然変異で珍しいピンク色のバッタはエサとして認識されにくく、「実は生き残りやすい」ということを突き止めたのです。
長年続けてきた「ピンクバッタ」の研究で、これまで数々のコンクールに出場してきた正義さん。
2026年5月には18歳以下の学生を対象にした研究発表大会「Q-1」に出場し、全国からエントリーした349組の中からベスト8に選ばれました。
研究に打ち込む正義さんに欠かせないのは、「自然の中での探求」です。
姉・玲圭さんと弟・正道さん、飼っているニワトリのひゃいちゃんと一緒に普段から近所の山や野原を探検しています。気になる生き物を見つけたら逃しません。
(森岡正義さん)
「これが通常のツチイナゴって種類で、これも同じツチイナゴなのに、この背景と同じ色になってるちょっと不思議なバッタ」
(森岡正義さん)
「(山の中で)イノシシとかに会うとすごく怖いですね。あとハチに刺されたり、あとヘビ、マムシとかすごく怖いですね。(Q.怖いのは嫌にならない?)怖いのがないと楽しめない。怖いからこそ山は楽しいんだと思います」
その怖さも理解しているからこそ、自然が大好きな正義さん。しかし研究を始めた理由は「楽しさ」だけではありません。
(森岡正義さん)
「もともと虫取りが好きでいろんな虫を友達と取ってたんですけど、だんだん虫を取る人がいなくなってきて、そんな状況下で弟がピンク色のバッタを発見し、そのバッタを幼稚園に連れて行ったらみんながまた虫取りを始めたっていうことがあって、ピンク色のバッタの面白いところをみんなに伝えることができれば、またみんな昆虫に興味を持ってくれるんじゃないかなと思って、面白いところを探すために研究を始めました」
「自然の面白さをたくさんの人に伝えたい」その思いが研究の原動力です。
(森岡正義さん)
「この研究でどんどん面白いところを見つけていって、あんまり昆虫を知らない人でも分かりやすい話題を作ることができればいいなと思っています」
(2026年9月16日放送「News Park KSB」より)