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品質そのまま!「PB」値下げ相次ぐ 実現のカギは“メリハリ”?

経済

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 「PB=プライベートブランド」の進化が止まりません。ただでさえ安いのに、相次いで値下げを発表。なぜ品質そのままに安くできるのでしょうか。取材しました。

■競争のカギ?「PB」値下げ続々!

 食品売り場の棚。商品パッケージにでかでかと目立つのが…お好み焼き粉50グラム増量、焼きサケの瓶詰め20グラム増量、皿うどん10%増量。

 棚に並んだ商品は、すべて増量の文字が表記されているんです。

 これらすべてPB商品。つまり、プライベートブランド。企業が独自で開発している商品なのです。

 流通大手のイオンは22日から順次、プライベートブランド・トップバリュのチーズや菓子パンなどおよそ100品目で価格を据え置き、内容量を増やす“実質値下げ”を数量限定で行うと発表しました。

 そうなると、どうしても品質が気になってしまいますが…。

ブランド&コミュニケーション本部長 森真紀取締役 「(Q.味は絶対落とさない?)落とさない」

 商品の品質は落とさず、値下げや増量。一体、何が起きているのか。

 流通に詳しい専門家に聞くと、プライベートブランドを出すことが企業間の競争に勝ち残るカギになっているといいます。

流通経済研究所 池田満寿次上席研究員 「PBに対しての支持が、昔に比べて上がっているということが言える」

 実際、イオンの去年のPB商品はおよそ1兆円以上売り上げ、前年に比べ10%も伸びていて、プライベートブランドの昔と今、だいぶ変わってきているというのです。

 消費者からはこんな声が。50代の女性2人組は…。

50代の人 「(Q.プライベートブランド商品買いますか?)私は買います」 「買います」 「(Q.品質に信頼感があるか?)あるある」

 女性のおすすめの、具体的な商品名が出てきました。

50代の人 「ツナ缶。ドンキのツナ缶とか結構いっぱい入っていて、値段もお買い得で、常備品として」

 おすすめはドン・キホーテのツナ缶、10缶で863円です。ドン・キホーテでは、他にもプライベート商品に力を入れているといいます。

 昔は避けられていた時期もあったそうですが、今は年代を問いません。

80代の人 「買います。感覚的にトップバリュだと(味が)薄いのかなとかも思っちゃう。試してみると、そんなことない。今は全然おいしい。むしろトップバリュを選ぶ」

 食品だけではなく、ホームセンターのカインズでは保存に欠かせない食品ラップが値下げ前は328円。そこから30円も値下げするほど、売り上げは年々上がっているといいます。

■品質そのまま!実現できるワケ

 でも、どうやって値下げや増量をして品質を保っているのでしょうか。

 理由は自社開発ならでは。理由が2つあるといいます。

池田満寿次上席研究員 「余分な包装の中袋を除去したり、パッケージコストを引き下げて、味についてはそのまま維持することで、消費者からするとおいしいものが比較的、手ごろに買える構図が作りやすい」

 理由は包装紙だけではないといいます。

池田満寿次上席研究員 「小売り企業は店舗での販売動向をデータとかでリアルタイムで把握することができるので、売れ筋の傾向を予測しやすくなる。あるPB商品を作るといった時に、一定以上の売れ行きが見込めそうだと分かってくると、その商品を大量に生産することで、結構、生産コストを引き下げることができる。消費者からすると、比較的、手ごろな価格で買えるという構図になっている」

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