これから旬を迎える冬の味覚の「牡蛎(かき)」。猛暑の影響を受けた一方で、味は例年以上とも。外国人も絶賛です。
■外国人も絶賛 カキの季節到来!
いよいよ“冬の味覚”牡蛎の季節が到来です。
炭火焼きで味わうのは岩手県山田湾産のプリプリ牡蛎。マガキは産卵を終えた11月ごろから身が栄養を蓄えてふっくらと太るため、まさにこれからが食べごろです。
横浜市金沢区の「海の公園」では、牡蛎小屋が冬限定で1日からオープン。
産地から毎日、新鮮な牡蛎が送られてきます。殻を開けると、ぎっしりと詰まった弾力のある身が。屋外でも海鮮バーベキューを楽しめます。
「海のミルク」と呼ばれる濃厚でクリーミーな熱々の牡蛎。
母(50代) 「大好き。海のミルクって本当にそう」
大きく口を開けてぱくり…。
母(50代) 「うん。おいしい。無限に食べられる」
旬の牡蛎を使ったメニューは様々。「かきチーズグラタン」は「牡蛎」「チーズ」「ホワイトソース」が織りなす“トリプルクリーミー”。秋から冬へ、体が冷える季節にはぴったりのホカホカ絶品グルメです。
さらに「秋の味覚」と「冬の味覚」、2つの季節のハーモニーも。「牡蛎」と「キノコ」をオリーブオイルでグツグツと熱したアヒージョです。フランスパンと合わせば「ヨーロッパ」と「ジャパン」が融合。“グルメ革命”が生まれます。
牡蛎のエキスがたっぷりと染み込んだ名物の「かき飯」もあります。
ピーク時には一日に250キロもの牡蛎を提供しています。
ただ、今シーズンは冬の味覚の牡蛎に異変が。人気の「かきフライ」は去年、1皿3つでしたが、今年は4つに増やしました。その訳は…。
海の公園かき小屋 黒川金一郎店長 「海水温の影響があるのか、まだ粒の身入りが良くない。これから寒くなって海水温も下がってくれば、もっと身入りも良くなるということなので、ひと粒がもっと大きいむき身になる」
今年は牡蛎のシーズンが1カ月遅れ。その特徴は…。
都内のとんかつ店では、早ければ9月下旬からカキフライを提供していましたが、今年は1カ月以上も遅い1日にようやく始めました。
かつ吉 水道橋店 品川勝巳店長 「『牡蛎をいつ食べられる?いつから?』という要望は多かった。良い状態で食べてほしいのでギリギリまで延ばした」
初めてカキフライを食べた外国人観光客は絶賛。
中国から来た人 「こんなシーフード食べたことがない。おいしかった」
■猛暑乗り越え「味ばっちり」例年以上!
牡蛎の生産量が日本一の広島県では今年、水揚げが3週間ほど遅れて始まりました。
遅れている要因は、この夏からの記録的な猛暑だといいます。
島田水産 島田俊介会長 「高水温と猛暑の影響。実入りは例年並みだが、どうしても猛暑の関係でへい死率が高くて、まだフル生産していない状態」
寒さが一段と厳しくなるこれからが本番です。
島田水産 島田俊介会長 「味はバッチリ。冷え込むと牡蛎も締まって、身も大きくなってくる。遅らせた分だけ良いものができると思う」
今年の牡蛎の味は例年以上にもなると漁師が太鼓判です。