石破総理大臣がアメリカのバイデン大統領に対し、日本製鉄によるUSスチール買収を承認するよう求める書簡を送ったことについて、林官房長官は「コメントを差し控える」と述べました。
林官房長官 「ご指摘の報道については承知をしておりますが、個別の企業の経営に関する事案でありコメントを差し控えたい」
そのうえで、林長官は「日米相互の投資の拡大を含めた経済関係の強化や経済安全保障の分野での協力は互いに不可欠だ」と強調しました。
政府関係者によりますと、15日にペルーで行われた首脳会談の場で、石破総理はバイデン大統領に承認を求める予定でした。
しかし、10分間の会談時間内では伝えきれず、書簡を送ったものとみられます。
日本製鉄によるUSスチールの買収計画を巡っては、トランプ氏は大統領選の前の9月には買収を認めない姿勢を示していました。
現在はアメリカの当局による審査が続いています。
外務省関係者は「日本政府として買収を認めるよう求めたことが明らかになると委員会で問題となる可能性がある」と述べていて、今後の影響を懸念する声も出ています。