日本の「伝統的酒造り」が去年、ユネスコの無形文化遺産に登録されたことを記念して、東京都内で日本に住む外国人に向けた日本酒や焼酎について学ぶシンポジウムや試飲会が開催されました。
酒場詩人 吉田類さん 「日本酒の場合は、すごいのはどんな料理でも、中華料理でもイタリアンでもフレンチでも、全部合うんですよね。旅もできるし、いいと思います」
千代田区で26日、東京、千葉、神奈川、山梨の蔵元らが、50人近くの外国人を前にそれぞれの酒蔵の取り組みについて意見を交わしました。
作家で「酒場詩人」として活躍する吉田類さんも登壇し、日本の酒文化について語りました。
ポーランド人の参加者 「生原酒を頼みまして、生のほうが好きなのでとてもおいしいです。海外でも有名なブランドしか置いていないとかもありますけど、クラフト的な知名度の低い酒蔵のお酒も海外にあったら受けがいいと思います」
試飲会には500人以上が集まり、1都3県の蔵元が厳選した清酒や焼酎を楽しみました。
国税庁によりますと、酒類の国内市場は減少傾向にあり、清酒の生産量はおよそ177万キロリットルだった1973年のピーク時に比べると、2022年は3割以下の41万キロリットルほどになっています。
一方で日本酒や日本産ウイスキーの国際的な人気を背景に輸出の量は増加していて、国税庁は「伝統的酒造り」の無形文化遺産への登録などを通じて海外市場の拡大を促進していくとしています。