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トランプ氏とマスク氏が非難応酬 「恩知らず」蜜月関係に何が 和解会談も実現せず

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 かつては「愛せる限界まで愛しています」などと話し、蜜月の関係だったトランプ大統領と実業家のイーロン・マスク氏。今、2人の関係が悪化しています。関係悪化を改善しようと側近らが電話会談を設定しようとしましたが、実現しない見通しです。

■「恩知らず」蜜月関係に何が

トランプ大統領 「彼には非常に失望しています。私は彼を大いに支援してきたのだから」

マスク氏のXから 「なんて恩知らずだ」

 正面衝突に発展しているトランプ大統領と実業家のマスク氏。蜜月だった2人に、何があったのでしょうか。

 2人が急接近したのは去年7月。大統領選挙中にトランプ氏が銃撃された事件を受け、マスク氏が支持を表明したことがきっかけでした。

マスク氏 「アメリカはグレートになるだけじゃない、これまでにない高みに達する。未来は驚くべきものになるぞ」

 マスク氏はトランプ氏の応援演説に度々姿を現し、およそ420億円もの献金をしたと言われています。

 トランプ政権が発足した後も、マスク氏は「政府効率化省」を任され、連邦政府の予算や人員を大幅に削減してきました。

 そんなマスク氏の言動に世論が反発し、テスラ製品の不買運動が広がった時には…。

トランプ大統領 「テスラを買います。1つには素晴らしい製品だから、2つにはこの男が人生と精力を捧げてきたから」

 短い期間でしたが、苦楽を共にしてきた2人。

マスク氏(今年2月のXの投稿) 「男が男を愛せる限界まで愛しています」

■急速に関係悪化した原因は“減税法案”

 そんな“最高のパートナー”だったはずですが、現地時間5日に突然決裂。それぞれのSNSで、非難の応酬が始まりました。

マスク氏のXから 「私がいなければ、トランプは落選していました」

トランプ大統領のSNSから 「我々の予算を何十億ドルも節約する最も簡単な方法はイーロンへの政府補助金と契約を打ち切ることです」

 関係が急速に悪化した原因は、トランプ大統領が打ち出した“ひとつの法案”にあります。

マスク氏のXから 「この『大きくて醜い法案』で赤字が2兆5000億ドルも増えることになる」

 「大きくて醜い法案」とマスク氏が指摘しているのは、トランプ大統領が推し進める減税法案。トランプ大統領自身は「大きくて美しい法案」と呼んでいます。

 マスク氏はこの法案を「高所得者を優遇し、財政赤字を増やすものである」として非難していますが、トランプ大統領はこれを「減税法案によって電気自動車への補助金が撤廃されるから」と一蹴しました。

トランプ大統領 「イーロンが怒っているのは、我々が電気自動車義務化を取り下げたからだ」

■テスラ株急落“22兆円消失”

 この関係悪化の影響は経済にも表れています。対立が事業に悪影響を及ぼすとの見方から、テスラの株価が急落。5日の終値は前の営業日から16%も下落し、時価総額は前日比でおよそ22兆円吹き飛びました。

 その翌日(現地時間の6日)、アメリカメディアが「ホワイトハウスの側近が和解を仲介する」と報じ、事態は落ち着くかに思われましたが…。

トランプ大統領(CNNの取材に対し) 「イーロンのことなど考えていない。彼には問題がある。かわいそうな彼に問題がある」

 側近らがセッティングしようとした電話会談は実現しない見込みに。しかも3月に購入したテスラの新車を処分する可能性もあるとしています。

 二転三転し、国を巻き込んで進む大げんか。一体、どこに行きつくのでしょうか…。

(「グッド!モーニング」2025年6月7日放送分より)

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