インドネシアのスラウェシ島で150万年近く前に作られた可能性がある石器が発見されました。「ヒトの進化」の研究が進む可能性があります。
6日、科学誌「ネイチャー」に発表された論文によりますと、インドネシアのスラウェシ島で2022年の発掘調査によって発見された小型の石器が少なくとも104万年前、最長で148万年前のものと判明したということです。
石器があった現場周辺で見つかった動物の歯の放射性測定で年代を推定しました。
海を挟んで南にあるフローレス島では、これまでに少なくとも102万年前のものとみられる石器や小さなヒト型の化石が見つかっていて、このフローレス島にはフローレス原人=ホモ・フロレシエンシスがいたと考えられています。
今回のスラウェシ島での発見は、2つの島の間にある海を原人が移動した可能性を示唆しているということです。
現生人類であるホモ・サピエンスの誕生は約20万年前から30万年前とされています。
そのはるか昔に生息していた原人が海を渡って移動することができたのかどうか解明できれば、他の地域で発見されている原人などとの関連の研究が進む可能性があります。