親密なパートナーや家族に殺害された女性は世界で去年1年間に約5万に上ったことが国連の報告書で明らかになりました。
国連薬物犯罪事務所と国連女性機関が25日に公表した報告書によりますと、去年1年間に世界で殺害された女性と少女約8万3000人のうち、6割の約5万人が親密なパートナーや家族に殺されました。
毎日137人が殺害された計算になると警鐘を鳴らしています。
一方、男性が親密なパートナーや家族に殺害されたケースは去年1割余りで、女性の割合と比べて大きな差がありました。
親密なパートナーや家族による女性殺害の発生率が最も高い地域はアフリカで、女性人口10万人あたり3人と推定されています。
次いでアメリカ大陸が1.5人、オセアニアが1.4人、アジア0.7人、ヨーロッパ0.5人としています。
国連薬物犯罪事務所のジョン・ブランドリーノ暫定事務局長は「世界中の多くの女性や少女にとって家庭は危険であり、時に命を奪う場所です」と指摘しました。
そのうえで「有効な予防対策と刑事司法による対応が必要だ」と強調しています。