放置され、倒壊の恐れがある空き家が問題になっています。そうした中、高松市は空き家の所有者の親族に、香川県では初めて「撤去命令」を出しました。
高松市扇町の木造2階建ての建物は、築40年以上と見られています。崩れ落ちた屋根や壁の一部が、強風の際に飛び散るなどし、近くの住民から何度も相談が寄せられていました。
所有者の女性は30年程前に死亡していて、相続権は県外在住の孫3人にあります。高松市は空き家対策の特別措置法に基づき、これまでに孫に対して指導を3回、勧告を1回行ってきました。しかし、撤去されなかったため、今回の「命令」に踏み切りました。
来年1月末までに孫が撤去をはじめなければ、市が代わりに撤去し、その費用を孫3人に請求します。約800万円かかる見込みです。
(高松市くらし安全安心課 山下省吾 課長) 「取り壊しなさいという、かなり強い命令だと思います。(市全体で)周辺住民からの苦情も年間200件を超える数がきておりますので、深刻になってきている。」