テーマは「笑顔」です。JR四国の観光列車、「四国まんなか千年ものがたり」が今年4月、運行開始1周年を迎えました。利用客が考えた記念の特別列車が6月、運行されました。 6月28日、香川県琴平町のJR琴平駅です。「四国まんなか千年ものがたり」の利用客が「おもてなし」を受けました。
うどん県副知事の木内晶子さんが観光列車のテーマソング、「しあわせのそら」を披露しました。この後、徳島県三好市の大歩危駅に向けて出発しました。 「四国まんなか千年ものがたり」の運行開始1周年記念の特別列車です。 JR四国は今年1月、利用客の夢をかなえる「あなたのものがたりをかなえます」を企画し、アイデアを募りました。
そして38件の応募の中から、観音寺市に住む石川裕子さん(55)のアイデアを採用しました。石川さんは普段、ボランティアとして地域の高齢者と関わっています。「高齢者やその家族を笑顔にしたい」と今回、48人を観光列車の旅に招待しました。
参加者は車窓からの景色や豪華な料理など、非日常のひとときを楽しみました。
(参加者はー) Q.幸せですか? 「幸せです。もう笑顔です」 「寿命が5年延びる言いよったけど、もっと延びそうな気がします」
沿線では地域の人が列車に向かって手を振り、歓迎してくれました。中には幸せの黄色い旗を振る人も。 さらに、到着した各駅でもいろいろな「おもてなし」が用意されています。中でも盛り上がったのは…。
(記者) 「徳島県の阿波池田駅では、阿波踊りでお出迎えです。参加者もつられて阿波踊りを踊っています」
リズミカルな「はやし」の音色に合わせて参加者の最高齢、89歳の女性も思わず体が動きます。
(最高齢の参加者(89)) 「もうこんなん見たらな、行けんでも心から動くようになる。景色もええけど、みんなが駅で歓迎してくれるのが、1番気持ちが落ち着いて良かったですわ」
「笑顔が見たい」という石川さんのアイデアは、見事に実現しました。
(アイデアが採用された/石川裕子さん 「手をつないで、喜んでくださいました。ありがとうなって。私もすでに最初の時点で、涙が出ています。とっても本当にいい旅です」
(JR四国/半井真司社長) 「地元の方々のご協力もいただきながら、これまで来られた方もまた違った良さも、分かっていただけるようなしかけをどんどん作っていって、人気を上げていきたい」