人間用以外の製作は初めてです。スポーツ用のボールなどを製造する会社が、イルカ専用のボールを香川県宇多津町の四国水族館に贈りました。どんな違いがあるんでしょうか。
(白戸ゆめのリポート)
「四国水族館の見どころのひとつであるイルカプール。このプールでイルカたちが安全に楽しめるように、今回初めてイルカ専用のボールが作られました!」
作ったのは広島市に本社を置くミカサです。バレーボールやサッカーボールなど約13種類のボールを製造しています。
これまで四国水族館ではイルカのおもちゃとして水球用のボールを使っていましたが、イルカの鋭い歯でボールが劣化してしまうなどの課題がありました。
そこで今回、初めて人間用以外のボール製作に取り組みました。何度も協議を重ねて完成したボールには四国水族館のロゴがあしらわれています。
(白戸ゆめのリポート)
「こちらが以前まで使用していた人間用の水球ボール。そしてこちらが新しくイルカ専用に作られたボールです。以前まで使用していたボールを触ってみますと、表面はとてもざらざらとしていてところどころにイルカの歯が引っかかってできた傷が見られます。対して、新しいボールは表面がつるつるっと滑らかになっているのでイルカの歯が引っかからないように設計されているんです」
更に、通常は少し凹んでいる空気を入れるための穴、「バルブ部分」を平らにすることで、安全性と耐久性にこだわりました。
贈呈式で新しいボールが投げ入れられると、イルカたちがさっそくボールを使ったパフォーマンスを披露しました。
強い風が吹く中…見事キャッチ!その後もイルカたちは楽しそうにボールを使って遊んでいました。
これまで使っていたボールはきょう誕生日を迎えた観客の児童にプレゼントされました。
(児童はー)
「うれしい」
(製作に携わった岩崎トレーナー)
「楽しそうに遊んでいたので良かった。イルカが楽しく元気よく健康に生活できるようなアイテムのひとつとして考えているので、それでもっといろんな行動を引き出したり、おもしろい行動ができて皆さんが喜んでくれれば」
四国水族館では新型コロナの影響で当面の間イルカのパフォーマンスを中止していますが、運が良ければボールを使ったトレーニングの様子が見られるということです。