政府は首都圏の1都3県に対し緊急事態宣言を出しました。これを受けて岡山県の伊原木知事は、特措法に基づき感染対策などの協力を県民に要請するなど、新型コロナ沈静化に向けたさまざまな動きや影響が出ています。
（菅義偉 総理大臣／1月7日）
「特別措置法の規定に基づく緊急事態宣言を発出いたします」
首都圏の1都3県では、飲食店の時短営業や外出自粛などを要請します。
（記者リポート）
「今週末行われる予定だったホーム戦は延期が決まりましたが、選手たちは前を向いて練習に励んでいます」
バレーボールV1リーグ女子で現在5位の岡山シーガルズ。緊急事態宣言に先立ち、9日・10日にジップアリーナ岡山で予定していたホーム戦の延期を決めました。試合日程については検討中だということです。
（岡山シーガルズ／川島亜依美 主将）
「若手選手がすごく伸びていたので、力を試す大事な試合で、もしかしたらっていう不安もあったんですけど、すごく残念な気持ちが大きいです」
（岡山シーガルズ／宮下遥 副主将）
「尽くしてくださっている医療関係の方のことを考えると正解な決断だったなと思います。いつ試合ができるようになってもいいように、しっかり心の部分体の部分でいい準備はしておきたいなと思います」
経済への影響もー
（日本銀行岡山支店／棈松裕司 支店長）
「観光客やビジネスの出張など減少すると見込まれる、旅行や宿泊・交通といった業種には影響が出るとみている」
首都圏だけでなく地元企業への波及も懸念されています。
（日本銀行岡山支店／棈松裕司 支店長）
「間接的な影響としても、当該地域を最終事業所とするような商品、これに関わる卸売りや物流・生産を扱う県内企業にも影響が及ぶとみられる」
（記者リポート）
「JR岡山駅の東京方面に向かう新幹線のホームです。緊急事態宣言から1日経ちましたが、まだ大きな影響は見られません」
（JR西日本岡山支社／高原晃 広報室長）
「発令を受けて極端に下がったという印象は今のところありません。年末年始からご利用が低くなっていたんですが、これを受けてさらに低調になると考えています」
GoToトラベルの一時停止が延長されたことで、9日からの3連休にも影響が出ています。
JR西日本は2月19日から28日に予定されていた東京－博多間の山陽新幹線のぞみ24本を運休することを決めました。
（帰省先から神戸へ帰る大学生）
「友達が東京とかにいるのですごく怖いですし、あまり遊んだりとかもなかったです」
（大阪に仕事で向かう男性）
「（大阪にも）行かない方がいいんでしょうけど、こればっかりは仕方ないんで」
岡山県新型コロナウイルス対策会議では―
（岡山県／伊原木隆太 知事）
「このままでは外出自粛、休業要請といった、社会経済活動に大きく影響するような、より強力な要請も選択せざるをえなくなる」
岡山県の伊原木知事は8日の新型コロナ対策本部会議で、特措法24条第9項に基づき「マスク、手洗いなど基本的な感染対策の徹底」、「長時間、大人数での飲食を控える」などの協力を県民や事業者に要請しました。飲食の場での感染リスクは高いとしながらも、飲食店への休業や時短営業の協力要請はしませんでした。
（岡山県／伊原木隆太 知事）
「春のようなことには極力しない。感染リスクを高めてまでする必要があるかどうかを考えてふさわしい行動をとっていただきたい」
“複雑な思い”を抱える飲食店も…
（記者リポート）
「飲食店ではこれまでの営業を続けることに複雑な思いを抱いています」
岡山市北区磨屋町のbar comptoir（バー コントワール）です。2020年の売り上げは約半分に減り、通常営業のほかに、他の客を気にせず安心して飲食の時間を楽しんでもらおうと貸し切り営業を始めました。
（bar comptoir／園田浩也さん）
「個人的には完全に営業自粛8時までになるのかなと思っていたので、ならないんだというのが正直な感想です。何も言えないですね。形がでるのがまだまだ先なのでわからないというのが答えです」
新型コロナウイルスの余波は受験生の進路にもー
（岡山進研学院 安原学 学院長）
「関東及び関西どちらの大学でも受験してもいいという生徒は、関西の大学を受ける子が多くなってくるのでは。共通テストの対策及び2次試験の対策、生徒たちは頑張ってきているので、なんとか両方実施してもらいたいというのが本音」
教室では大学入学共通テストを来週末に控えた受験生たちが模擬試験に取り組んでいました。
（予備校生は―）
「2次試験が行われるかどうか不安はあるけど、共通テストの目標点が取れるように頑張りたい」
「もっと普通の環境下で勉強できたらいいなって思ったことはあるんですが、どうしようもないので、この状況下の中で自分ができることを精いっぱいやりたい」
