香川県のネット・ゲーム依存症対策条例が施行されて4月で丸1年です。
県教育委員会が2020年度、小・中・高校生を対象に行った実態調査の結果、新型コロナによる休校の影響で3年前よりもネットやゲームへの依存傾向がやや強まったことが分かりました。
8日に開かれた香川県議会の文教厚生委員会で、工代教育長が調査結果の速報を明らかにしました。
実態調査は、2020年4月に施行されたネット・ゲーム依存症対策条例に基づくもので、2020年9月から10月にかけて県内の小学4年生以上と中学、高校生らから抽出した4881人を対象に行いました。
その結果、家庭でのルールが「ある」と答えたのは小学生が92.7パーセント、中学生が80.4パーセントで、いずれも3年前の調査より5ポイントほど増えました。
一方、スマホなどの1日あたりの利用時間は小、中、高校生ともに「3時間以上」の割合は3年前よりも減ったものの、「1時間以上3時間未満」の割合は増えました。
ネット・ゲームへの依存傾向に関する調査では8つの質問中、5項目以上があてはまり「注意が必要」とされた割合が、中学生は6.3パーセント、高校生が4.6パーセントで、ともに3年前より増えました。
これに対し工代教育長は、「新型コロナによる臨時休校や外出控えがあったが、条例の施行や小中学校に配布した依存症対策学習シートの活用で、影響をある程度抑えられたのではないか」と話しました。
そして、新年度は、教員向けの依存症対策マニュアルを配布して予防や早期発見に努めるともに、保護者向けの学習会を開催するなどの対策を行う考えを示しました。