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激減のイイダコを増やせ 完全養殖の赤ちゃんを海に放流 香川

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 漁獲量が激減しているイイダコを増やそうと、香川県水産試験場が10日、完全養殖のイイダコの赤ちゃんを海に放流しました。

(記者リポート)
「こちらがこれから海に放流する完全養殖のイイダコです。生後1カ月の赤ちゃんで、今は親指の第一関節分くらいのサイズです」

 香川県の水産試験場では2024年、世界で初めてイイダコの完全養殖に成功しました。

 完全養殖のイイダコ281匹を含む(2024年の7倍の量)約2500匹のイイダコの種苗を香川県の職員と地元の漁業者が協力して宇多津町の沖合に放流しました。

 香川県によりますと、県のイイダコの漁獲量は2002年の199.3tをピークに2009年以降、激減しました。

 海水温の上昇でイイダコを捕食するマダイやハモが増えたことや、漁などで取り過ぎていること、海の埋め立てなどで隠れ家となる場所が減ったことが原因とみられています。

 香川県は2020年からイイダコを取る期間に制限を設けたり、完全養殖に挑戦して種苗を放流したりし、漁獲量は少しずつ回復しています。

(中讃地区底曳網協議会/丸本裕司 代表)
「昔いた時のように少しでも近づけられるように失敗をしながら頑張っていくしか、継続していくしかないとは思っています」

 香川県は、イイダコを増やすため、今後も完全養殖に取り組んで生態の理解を深め、最適な放流時期や場所を見つけたいとしています。

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