夏の甲子園を目指して熱く戦う球児の姿を伝える「甲子園へのキセキ~プロローグ~」です。
今回は、岡山県の和気閑谷のエース、大橋春輝選手です。2020年の夏、背番号1をつけた大橋選手はけがで投げることができませんでした。新チーム結成後は、同級生のライバルに渡ったエースナンバーをこの夏、再び背負い、2020年の悔しさを胸に活躍を誓います。
2020年、夏の大会で、11年ぶりにベスト16に進んだ和気閑谷。
この日、夏の大会の背番号が手渡されました。
背番号1番を受け取った大橋春輝選手は、エースナンバーをもらうためこの1年、練習を重ねてきました。その思いが結実しました。
(和気閑谷/大橋春輝 選手)
「(背番号)1がもらえて安心したので、夏の大会はいいピッチングします」
悔しい思いをした2020年の夏
2020年の夏、大橋選手は背番号1をつけていました。しかし、開幕直前の練習試合で左手を骨折。1試合も投げないまま大会を終えました。新チーム結成後の秋と春の大会でエースナンバーを付けたのは、同級生の仲原蓮選手でした。
(和気閑谷/大橋春輝 選手)
「やっぱり嫉妬しました、すごく。蓮を一番のライバルとして見てたので、(活躍が)悔しかったのがありますし……なんか複雑です」
夏の大会での復活を目指して、トレーニングを積んできた大橋選手。仲原選手もエースナンバーを夏もつけるために、練習を重ねてきました。
そして迎えた2021年の夏
2021年6月30日、背番号1を手渡されたのは大橋選手でした。
(和気閑谷/浮田圭一郎 監督)
「本当に甲乙つけがたい存在で、大橋が苦しいときは仲原が助ける、仲原が苦しい時は大橋が助ける。本当にいいバランスでここまでやって来てくれたと思います」
この日までは背番号1をめぐるライバルだった二人。しかし、これからはチームとして夏の大会での勝利という同じ目標を目指します。
(和気閑谷/仲原蓮 選手)
「春輝が安心してマウンドを降りられるように、自分が後ろでしっかりサポートしていきたいと思います」
(和気閑谷/大橋春輝 選手)
「去年投げられなかった分、今年はチームに貢献できるようなピッチングをしたいと思っています」