瀬戸内国際芸術祭の秋会期の会場、香川県土庄町の豊島で、食を通じて島の魅力を発信するイベントが3年ぶりに行われました。
22日、豊島の棚田には島の内外から約30人が集まりました。参加者たちは農家の人に教わりながら約6アールの田んぼの稲を収穫しました。
(豊島の小学生)
「楽しいです」
(直島からの参加者)
「いろんな人と共に実りを分かち合うのはやっぱりうれしいですね」
(カナダの参加者)
「楽しいです。みんなが優しくて協力的でした」
(唐櫃棚田保存会/美山芳彦 会長)
「子どもがいたら楽しいです。達成感もあるじゃないですか。今まではいいんですけどこれからですよ、みんなが高齢化してきますから」
豊島では1960年ごろから過疎・高齢化が進み、それに伴い休耕田も増えました。そんな中、瀬戸内国際芸術祭をきっかけに美しい景観を取り戻そうと再生に向けた取り組みが行われています。
「豊島棚田の収穫祭」は、棚田の保存会などで作る「豊島『食プロジェクト』推進協議会」が11年前に始めました。
(豊島「食プロジェクト」推進協議会/濵中幸三 会長)
「今年初めての大きなイベントかな。今まで休んでいたので、みんな張り切っています」
収穫祭に合わせて周辺には屋台も出店。2020年と2021年は新型コロナの影響で開催できなかったため、3年ぶりに棚田に活気が戻ってきました。
(野口真菜リポート)
「きょうは天候にも恵まれて絶好の収穫日和となりました。多くの人が参加して、通りがかった人もその場で一緒に収穫するなど、皆さんが力を合わせて1時間ほどで収穫が終わりました」
この棚田は地域の保存会などが景観を維持していますが、メンバーの高齢化や担い手不足が課題となっています。
(豊島「食プロジェクト」推進協議会/濵中幸三 会長)
「私たちもかなり高齢になっていますので、若い方たちに来ていただいて島に住んでいただいて、一緒に島を楽しんで生活できたらいいなと」
今回収穫した米は今後、地域の飲食店などで食べられる予定だということです。