さまざまな「モノ」に通信機能を持たせて情報をやりとりする「IoT」。これを活用して、効率的で環境に優しいカキの養殖を行う試験が、香川県東かがわ市で始まりました。
試験養殖の舞台となるのは、「ハマチ養殖発祥の地」として知られる東かがわ市引田の安戸池。
「誰でもできる持続可能な水産業」を目指そうと、東かがわ市が国の交付金を活用して、漁協や企業、徳島県の大学などと連携して行うものです。
3日は、カキの種苗 約2000個を10のカゴに分けて入れました。
このカゴの中で海中のプランクトンを食べて成長するカキを見守るのが「環境計測センサー」です。
(記者リポート)
「こちらのセンサーは、水温や濁度などを測ることができます。こちらのセンサーを使うと、カキの生育に最適な環境を探ることができます」
そしてこちらは、徳島県の会社などが開発した「養殖管理アプリ」です。漁業者は、カキの生育環境や作業行程をこのアプリに記録します。
そして、日々の記録やセンサーで集めた塩分や酸素量などのデータを大学などが分析し、漁業者にどんな作業が必要になってくるか伝えて、最適なカキの生育を促します。
(東かがわ市 官民連携マネージャー/寺西康博さん)
「データを活用することで、今までカキ養殖に携わったことのない方でも取り組める。今、漁業者で、なかなか沖に出るのが難しい方々の雇用の場になっていけばいいと思いますし、東かがわ市でチャレンジしてみようという若者の雇用の場となっていくことを狙って取り組んでおります」