香川県善通寺市の高校の黒板にプロのアーティストがサプライズで絵を描きました。
10日朝8時ごろ、登校してきた善通寺第一高校デザイン科の生徒たちが目にしたのは……。黒板いっぱいに描かれた「釜玉うどん」です。
迫力満点のアート作品に生徒たちも驚きの表情。間近で見たり撮影を始めたりする生徒もいます。
作品を描いたのは、千葉県在住の黒板アート作家・すずきらな さんです。テレビCMやミュージックビデオの黒板アートも手掛けています。
作品制作は、前日9日に行われました。
(黒板アート作家/すずき らな さん [9日])
「きょうは7色使っています。6色と白のチョーク」
西日本有数の黒板専門メーカーがある善通寺市は、黒板アートを使ったまちづくりに取り組んでいます。今回のサプライズは11月に開かれる黒板アートのイベントをPRしようと市が企画しました。
(黒板アート作家/すずき らな さん [9日])
「遠くに離れて、何回も教室内を行ったり来たりしながら、確認しながら描いています。黄身に映っているライトなんですけど、ここの教室のイメージで、窓の形だったりとか、蛍光灯の形」
制作時間は約7時間半……作品のテーマは学校を訪れてから決めたそうです。
(黒板アート作家/すずき らな さん [9日])
「誰もいない教室で絵を仕込むので、いたずらをしている気持ちでドキドキしているんですけど」
そして10日、完成した作品を見た生徒は……。
(デザイン科の2年生は―)
「限られた色の中でこんなに自然な写真みたいな、写実的な絵を描けるっていう、ほんとにすごいなと思いました。つゆ、透明感って出しにくいものなので、黒の黒板の素材とチョークの色をうまく乗せ合っていると思います」
(黒板アート作家/すずき らな さん)
「こだわってやったところに気づいてもらえたり、やってみて楽しかったなって思って、反応も見られてよかったです。チョークで描くと長く残せるものではないので消すことになるんですけど、一生懸命描けば描くほどみんなに『消さないで』って言ってもらえるのでそこは楽しいなって思ってます」
11月3日のイベントでは、善通寺一高デザイン科の生徒とすずきさんの共同制作も予定されています。