岡山県笠岡市の小林市長が職員にパワハラをしたとされる音声データが公開された問題で、市が第三者委員会の調査を待たずに「ハラスメントはなかった」とする文書を作っていたことが分かりました。
笠岡市議会は、12月6日、小林嘉文市長が職員に対し「バカみたいなことを言うな」などと発言したとされる音声データを公開しました。市議会は、パワハラの疑いがあるとして、市に第三者委員会の調査を要請しています。これに対し小林市長は、自分の声だと認めた上で、パワハラに当たるかは判断できないと話しています。
関係者によりますと、音声データの公開後、「発言の相手は自分だ」とする職員が市の幹部に対し、「自分の業務遂行に問題があった」と説明したということです。
その後、幹部の指示を受けた担当者が「職員にはハラスメントを受けた認識がない」とする議長宛ての文書を作り、職員に確認したところ「第三者委員会の調査を待ちたい」と話したということです。文書は提出されていません。
20日の笠岡市議会では、市長や議員らを対象にしたハラスメント防止条例案が中国地方の市で初めて可決されました。これにより、市長や議員のハラスメント行為が認められた場合は市が公表することになりました。