古代中南米をテーマにした備前市の美術館が、設備をリニューアルするための資金をクラウドファンディングで募っています。その返礼品が、とってもユニークなんです!
備前市日生町にある「BIZEN中南米美術館」。北はメキシコから南はボリビアまで、11カ国で出土した約2400点の美術品を収蔵しています。
(BIZEN中南米美術館/森下矢須之 館長)
「1975年に私の祖父が創館しました、日本で唯一の古代中南米専門美術館です。当時の人々の暮らしぶりを身近に感じていただける工夫をしていますので、ある意味テーマパークみたいな美術館として楽しんでいただければと思います」
美術館では現在、2025年の開館50年を前に老朽化した空調などの設備をリニューアルするため、クラウドファンディングで資金を募っています。
応援してくれる人に感謝の気持ちを込めて、「ユニークな返礼品」も用意しました!
(BIZEN中南米美術館/森下矢須之 館長)
「ご寄付くださった方のお名前を私が古代のマヤ文字で手書きで書きまして、それをグッズにして差し上げる」
例えばこちらは「あきこ」と読むそうで……。
(BIZEN中南米美術館/森下矢須之 館長)
「1つの音でも10種類ぐらいありますので、あきこさんですと組み合わせが1000通りあります」
古代マヤ文字は、ハンコやシール、フォトスタンドなどのグッズとして、解説書を添えて支援者に贈られます。
ちなみに館長は今まで、2500人ちかくの名前を古代マヤ文字でデザインしたということです。
続いては、3000年前のエクアドルの土偶「ペッカリー」をモチーフにした返礼品。「備前焼の笛吹きボトル」です。
(BIZEN中南米美術館/森下矢須之 館長)
「笛吹きボトル自体は古代アンデスの神様にお酒を入れて揺らすことで音を出して神様に音とお酒を捧げるものなんですが、音を楽しんでいただきながら備前焼がお酒をおいしくするという性質がありますので、こうやって楽しんでいる間にあっと言う間に日本酒、焼酎、赤ワインがおいしくなるという、新発想の古代のアンデスの技術と備前焼のいいところを合わせたような、そういうものを返礼品にしています」
さらに……。
(来館者)
「すごい、国宝級の……すごい……こんなもの他に持てるところないですよ」
なんと、国宝級の美術品を手に記念撮影できる返礼品も。
(来館者)
「なかなかない体験です、本当にこんな美術館他にないから、たくさんの人に来てほしいです」
(BIZEN中南米美術館/森下矢須之 館長)
「これだけの素晴らしい遺産があるということをクラウドファンディングを通して知っていただきたいということもあるんです。ぜひ皆様のご協力をいただき、次の50年、100年、ここが残っていくようにしたいと考えています」
BIZEN中南米美術館のクラウドファンディングは、1月31日までで、目標金額は300万円です。返礼品の種類は他にもあるということで、美術館のホームページから詳しい情報を確認できます。