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奥能登地震で被災した珠洲焼 岡山の備前焼作家らが支援募る 壊れた窯の修理費用などに

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 2023年5月に起きた石川県能登地方を震源とする地震で、伝統工芸品の「珠洲焼(すずやき)」も大きな被害を受けました。同じ「焼き物の里」として以前から交流があった岡山の備前焼の作家たちが支援に動き出しています。

 2023年5月5日、石川県珠洲市で最大震度6強の地震が発生し、珠洲焼の作品や窯が壊れるなど大きな被害が出ました。

 珠洲市では2022年6月にも震度6弱の地震などが相次ぎ、そのとき被害を受けた窯の復旧を終えたばかりというところもありました。

 こうした被害を聞いて支援プロジェクトを立ち上げたのは、備前市の備前焼作家や窯元、デザイナーら6人です。

(支援プロジェクトを立ち上げた備前焼の窯元「小西陶古」/松熊健二さん)
「焼き物とか商品はどんどん作っていけばまた新しいものが作れるんですけど、窯に被害が出てしまうと、生み出すこと、新しく作ることができなくなってしまいますし、窯元にとっては窯は代々受け継いできて次につなげていく大切なものですので」

(記者リポート)
「備前焼と珠洲焼は、どちらもコーティングの役割をする釉薬(ゆうやく)を使わない『焼き締め』という技法で、土本来の味わいを感じられます」

 備前焼と珠洲焼の作家たちは8年ほど前からお互いの産地を訪れてイベントに参加したり滞在制作を行ったりと交流を続けてきました。

 今回の支援は、クラウドファンディングで珠洲焼の窯の修理や今後の活動のための費用を募り、珠洲焼の作家組合に贈るものです。

 返礼品のうち、備前焼の器や皿などはこのプロジェクトに賛同する作家や窯元が提供。珠洲焼の作品は、現地から定価で購入し支援につなげます。

(以前、石川県に住んでいた珠洲焼と備前焼の愛好家)
「私らすごく珠洲は応援したいので岡山の備前の方がこういうことをやっていただけるのはすごくうれしい」

 クラウドファンディングは8月21日まで、レディーフォーのサイトのほか、備前市のギャラリーと窯元(gallery Kai・宝山窯・小西陶古)で直接支援も受け付けています。

 17日午後5時現在、目標100万円の8割を超えていますが、ネクストゴール300万円に向け幅広く支援を呼び掛けています。

(備前焼作家/森敏彰さん)
「今まで珠洲焼を知らなかったという人たちが珠洲焼を知るきっかけになったり、逆に珠洲を応援する中で備前を知っていただくという機会になったり、このクラウドファンディングを通しても新たな交流の輪が生まれてきてると思ってる。『もう1回頑張ろう』というメッセージを僕たちからも贈ることができればなと」

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