金刀比羅宮などの文化財を修復・保存するため、香川県は4月から「企業版ふるさと納税」で寄付を受け付けます。
香川県琴平町の金刀比羅宮です。本宮から階段を150段ほど下りたところにある荘厳な建物が国の重要文化財「旭社」です。
(記者リポート)
「江戸時代後期に本尊をまつっていた金堂の建物。雲や鳥などきれいな彫刻が施されていますが、目線を上にあげると軒下の板が外れているのが分かります」
雨漏りで軒下がはがれているほか、柱の根本部分の腐敗が進むなどしています。
「企業版ふるさと納税」で募る寄付の目標額は「旭社」の修理費用など、17億1千万円です。
4月から調査を始め、修理の完了は2042年度を想定しています。
(金刀比羅宮/琴陵泰裕 宮司)
「30年以上かけて建てられのですけれど。全てご寄付によるものでございます。建てられて始まって以来の大規模な修復事業ということで皆さま方のご協力をいただきたい」
善通寺市の総本山善通寺では五重塔と金堂の耐震工事などの費用5億円を寄付で賄いたいとしています。
(総本山善通寺/菅智潤 法主)
「財政的にも厳しくなっております。できるだけ広くご支援をいただきたい」
文化財の修復費用は全体の半分を国が出します。残り半分を建物の所有者、自治体、県の3つが3分の1ずつ負担しますが、この「企業版ふるさと納税」で寄付を集めると、所有者や自治体の負担が減るという仕組みです。