随意契約による政府備蓄米の販売が大手スーパーなどで始まる中、2025年3月に一般競争入札で落札された備蓄米が岡山市のスーパーの店頭に並びました。随意契約のものより価格が高いため、店側は売れるかどうか心配しています。
岡山市北区のスーパー、グランドマートの売り場に並べられたのは「政府備蓄米」です。
(松木梨菜リポート)
「店頭の販売価格をみてみますと5kg4299円となっています。今年3月に放出された備蓄米で、ようやく店頭に並びました」
江藤・前農水大臣のもと、一般競争入札によって売り渡された備蓄米で、2023年産を含めたブレンド米です。40袋、合わせて200kgを販売予定です。
(グランドマート/岡本和恵 取締役)
「いつ入荷するか分からなくて、きのうやっと入荷したって状況で、本当はもう少し高い価格をつけないといけないんですけれども、銘柄米が税抜きで4300円から4500円ぐらいじゃないと売れないので、備蓄米に高い値段つけたら売れないので、ここが限界かなって価格で値段をつけています」
随意契約による備蓄米は政府が直接小売店などに売り渡しますが、入札の備蓄米は落札価格が随意契約の約2倍なのに加え、集荷業者や卸売業者などを介しているため、卸売価格に送料などが上乗せされ、5kg4000円ほどで販売しても利益はほとんどないといいます。
随意契約による備蓄米は6月20日前後に店頭に並び、2000円ほどで販売予定です。
(グランドマート/岡本和恵 取締役)
「小泉米(随意契約のもの)が届いてしまうまでに売れなかったら、お総菜コーナーで使うしかないと思っています」
購入を悩んでいる消費者の姿もありました。
(お客さんは―)
「とりあえずこっち(銘柄米)にしようかな。僕は別に気にしないんですけど、気にする人が家にいるんで」
「2000円なら買ってもいいかなと思うけど4000円なら買わないですね」
「安いに越したことはないと思います」
農林水産省が9日に発表した全国のスーパーで販売されたコメの平均価格は、6月1日までの1週間で5kg4223円で、前週に比べ37円値下がりました。2週連続の値下がりです。
今回の調査結果には随意契約による政府備蓄米は含まれていません。