ニュース

特集

【特集】岡山県の「新スタジアム議論」 子どもたちの意見も重要…地域の未来のため広く県民の意見を

 岡山県での新しいスタジアムの整備についてです。県へ50万筆余りの署名が提出されてから半年以上。専門家による検討も進む中、改めて県民のスタジアムへの「意見」が必要となっています。

 新しいスタジアムを岡山県につくることを検討する「フットボールスタジアム検討協議会」。大学や企業など10人の委員が必要性やコストなど「実現の可能性」を議論する中、2回目の会議で決まったのが県民へのアンケート調査です。

 全国でスタジアムによる地域活性化に取り組んできた協議会の上林功座長は「県民の自分事化」が重要になると主張しています。

(フットボールスタジアム検討協議会/上林功 座長)
「いろいろな地域によって賛成・反対意見はすごく地域の特色が出る。なので岡山県の中でどんな賛成意見があり反対意見があるのかまずは整理したい」

 協議会などによりますと、アンケートは年齢・性別・居住地などの属性を記入の上、無記名の自由記述式で行うとしています。

 ウェブを中心に県全域の意見を集めるとし、賛成・反対意見の集計は行わず意見の「分析」に活用するとしています。

 県は次回7月26日の協議会で一旦の報告ができるように早急な準備を進めています。

(フットボールスタジアム検討協議会/上林功 座長)
「(約50万筆の)署名を集めているけれども、恐らく署名の後ろにある皆さんの意見が、どういう所に期待しているのか、どういう所が望ましいのか。いろいろな人たちが関わるスタジアムやプロジェクトだからこそあまねく意見を集めてみんなでそれをつなぎたい」

 賛成・反対を問わず多様な意見を集めたいとするアンケート調査。そんな中、委員から……

(フットボールスタジアム検討協議会/松井守 委員)
「小学生や中学生、将来の岡山県を担う・背負う子どもたちの意見が反映されないと全く無意味なものになる」

 5月10日、JR岡山駅に集まったのはファジアーノのユニホームを着た子どもたち。クラブが小学生を無料で招待したアウェー神戸戦応援バスツアーです。

(参加した子ども)
「(Q.アウェー初めて?)はい。楽しみです!」

(元ファジ戦士・バスガイドを担当/金山隼樹さん)
「好きな選手いる?」

(参加した子ども)
「ルカオ」
「ルカオいいよね~(笑)」

 この企画の発端にあるもの、それは子どもたちがファジアーノのホーム戦を見に行きづらくなっている問題です。

 ファジアーノでは2008年から小学生がホーム戦全試合を無料で観戦できる「夢チケ」(旧夢パス)を導入し、多いときには1試合で2000人ほどが利用していました。

 実際に今回のツアーに参加した子どもたちのほとんどが「夢チケ」を利用したことがあると答えました。

 しかしJ1昇格以降、「夢チケ」は席数の関係から300人限定の事前抽選制に、運用方法を変更せざるをえませんでした。

(保護者)
「(Q.夢チケの利用は?)当たったり当たらなかったりで当たった方が少ないかもしれない。でも夢チケを続けてくださっているのはとてもありがたい」

 そういった背景から子どもたちに「最高峰の舞台」での観戦体験をしてもらおうと、クラブとスポンサー企業が協力して企画したこのバスツアー。クラブによりますと定員は20組40人だったのに対し、応募数は想定をはるかに上回る約500組1000人! 試合も3対0で完勝し子どもたちも大満足のツアーとなりました。

(参加した子ども)
「すっごく広くて、出入口が何個もありました」
「(Q.どうだった?)楽しかった!」

(保護者)
「行くだけでもすごいいい経験になった。子どもと行けるスタジアムがあればうれしいなと、週末の楽しみになっているので。現状テレビの前だけで見ているので……」

 2024年のJ1昇格プレーオフ決勝からここまでのホーム戦全30試合で、ホーム側チケットの完売が続くファジアーノ。

 協議会の委員らもホーム戦の状況を視察。チケット問題だけでなく、トイレや通路の混雑・緊急時の避難先などといった満員が続いている現状での課題をクラブ担当者からヒアリングしました。

(クラブの担当者)
「計4カ所に分かれてトイレがいるけどハーフタイムはかなり込み合います。メインスタンドはまだこれだけの(通路の)幅があるけどバックスタンドは3分の1の広さになる」

 見たくても見られない現状だけでなく、未来の岡山県を考えた議論が進む協議会。次回の協議会は7月26日で、県民へのアンケート調査を基に議論を進める予定です。

(フットボールスタジアム検討協議会/上林功 座長)
「スタジアムが地域とともにあるためには、その地域の未来である子どもたちの意見を聞くのは非常に重要だと思う。多くの県民の方々から意見を集めながら協議会で議論をしていければと思う」

 50万筆の署名を集めた「新スタジアムの整備を推進する会」の代表で、岡山大学の学長も務める那須保友代表は協議会で、「この協議会は遅くても2026年度内に具体的な取りまとめを行うことを改めて要望する、次世代の子どもたちが岡山に住み続けたい・帰ってきたいと思える魅力的な街づくりを」と話しました。

 協議会は岡山県が設置し、委員の任期は2026年度末までとなっていて、県は協議会からの提案を受けた上で県としての最終的な立場を判断するとしています。

(2026年5月28日放送「News Park KSB」より)

KSB 報道
執筆:KSB報道
岡山・香川エリアを中心に日々ニュースを取材、発信しています。
KSBニュースのX(旧Twitter)アカウント

関連ニュース

全国ニュース(ANN NEWS)

新着ニュース

ADVERTISEMENT