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進化するニッポンの冬の定番「おでん」なぜ外国人を魅了?

経済

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■寒いと食べたい!冬の定番「おでん」

 寒くなってきたら食べたくなるのが熱々の「おでん」。だしが染みたダイコン。約30種類の具がぎっしりとつまったおでん鍋から温かい湯気がモクモクと…。

 東京の下町にある「砂町銀座商店街」で50年以上、続く人気のおでん屋さん。

 北風が強く吹いた東京。冷えた体をホカホカに温めたい人たちが、おでんを心待ちにしていました。

北区から来た人(60代) 「きょう、ちょうど風が冷たかったので、あっおでん食べたいねって」

練馬区から来た人(50代) 「いいっすね、熱いし、ちょうどいい。しみる、癒されます」

 いよいよ「おでんシーズン到来」とばかりに飛ぶように売れていきます。

増栄かまぼこ店 中島行利店主 「きょうは結構、忙しい。きのうも忙しかったが、先週に比べれば全然、違う。ほとんどのおでんは売れちゃう」

■コンビニ きょうから割引セール

 コンビニ店のおでんも今がお買い得。セブン-イレブンは今月7日から5日間、おでん全品が10%割引きになるセールを開催します。

 こだわりのつゆは削りたてのかつお節で取った風味豊かなだし。

セブン-イレブン・ジャパン 小堀大祐さん 「本日が立冬なので、冬の始まりということで、この時期から販売数は急激に上がる」

 セブン-イレブンでは人気の具材ランキング、トップ3を発表。

 第1位は「冬野菜の王様」ダイコンです。そのこだわりは…。

セブン-イレブン・ジャパン 小堀大祐さん 「十字に隠し包丁を入れて、つゆの味染みを高めるのがポイント」

 第2位はおでんの王道の玉子。

セブン-イレブン・ジャパン 小堀大祐さん 「鶏の餌(えさ)にバニラやハーブを使うことで香りも高い、おいしい玉子になっています」

 第3位は白滝。

 誰もが懐かしさを覚える伝統の和食「おでん」は、今や外国人からも大人気の“Oden”として、世界中から注目されています。

 メニューにあるバーコードをスマートフォンで読み込むと…。

セブン-イレブン・ジャパン 小堀大祐さん 「英語版のHow to buy“Oden”」

 外国人観光客向けにおでんの買い方を紹介。再生回数は136万回に及び、公式チャンネルで2番目の視聴数に。

■「おでん」なぜ外国人を魅了?

 行列ができているのは東京の中目黒駅近くにある、おでんの専門店。客の3割ほどが外国人だといいます。

 おでんは鶏ガラや野菜をじっくり煮こんだ白いつゆが特徴です。

 30種以上の具がそろうなか、美食の国・フランスから来たカップルが特に感動したおでんは…。

アルノさん(30代) 「卵が本当においしかったね」

 一番のお気に入りは店の看板メニュー「名古屋コーチンの半熟卵」です。おでんなのに中からトロトロの黄身があふれだしてきます。

フランス アガサさん(30代) 「ゆで卵の中が溶けているようで本当においしかったです」

 さらに、鶏ガラと野菜のエキスがつまった、つゆを称賛。

フランス アガサさん 「ダシが本当に本当においしかったです」

フランス アルノさん 「おばあちゃんが作った料理を思い出しました。不思議ですけど、なぜか…食べた時とても興奮しました」

 どこか懐かしさを感じられる繊細な味に魅了される外国人客が多いようです。

 実はフランスのカップルはリピーター。今回の日本旅行で2度目の「おでん」です。

フランス アガサさん 「あしたフランスに帰ります。きょうが初めての寒い日で冬を感じるので帰る前に何か温かいものを食べたかったんです。最後に温かくて心が落ち着く食べ物を」

 ドイツ人の母親を持つフランス国籍のアガサさん。日本での最後の晩餐(ばんさん)は温かいおでんが恋しくなったようです。

フランス アガサさん 「このおいしいだしの中で調理されているので、すべてが温かくなります」

 温かい鶏ガラスープを飲んで心が落ち着く訳。そこには幼少期の特別な思い出が…。

フランス アガサさん 「幼いころドイツでかぜをひいた時はいつもチキンスープを飲んでいました。私は『だし』が好きなので、私が作っていました」

 母国であるフランスの家庭料理「ポトフ」とは違う、おでんならではの独特な仕切りにも注目しています。

フランス アガサさん 「ここで好きなのは同じだしだけど、すべての野菜がそれぞれの場所に仕切られていること。おでんは野菜にしっかりと場所が与えられていると思う。ヨーロッパではすべてが混ざっています」

 恋人のアルノさんは焼き豆腐がお気に入り。

フランス アルノさん 「豆腐はとても柔らかくて、ソースを付けるとスパイシーでシメに最高。ジャパン、アメージング。サンキューベリーマッチ、ありがとう」

■進化するニッポンの“冬の定番”

 ドイツのエルディさん(32)が頼んだのは焼き鳥ではなく、実はこれもおでんです。鶏肉の希少部位として知られる首の肉「せせり」を串で刺した絶品の鶏串おでん。

ドイツ エルディさん 「ドイツでは鶏むねと鶏ももは食べますが、日本だとせせりが食べられるので、とても特別」

 進化する日本のおでん。私たちも知らない楽しみ方を外国人観光客たちが教えてくれました。

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