寒い季節に恋しくなるのが鍋などの「あったかグルメ」。今、肉や魚といった食材ではなく、「だし」を主役にした店が大人気となっています。
■「だし」が主役!おでん専門店
うまみ染み渡るダイコンに端正なたたずまいのちくわも。
愛知から来た人 「簡単なだしじゃなくて本当に手間が掛かっているような」
客も驚く、おでんの主役は黄金のだしです。
茅乃舎だしおでん 高畑真紀子店長 「茅乃舎のだしの魅力を伝えるためにオープンしたお店。おでんは食べるだしという感覚で店づくりをしている」
家庭で味わえる本格だしなどで知られる「茅乃舎」が出す、おでんの専門店。選べる薬味のコーナーも好評です。
実はおでん以外のメニューも魅力的で、おでんと同じだしで仕上げた牛丼も味わえます。
高畑真紀子店長 「たくさんの茅乃舎の商品があるが、そのだしを使って料理している。隣に物販もあるので、そちらで気に入ったものがあれば購入できる」
■「だし」を楽しむしゃぶしゃぶ店
“だしが主役”の人気店は、さらに…。
お鍋から“だし”だけをよそい、まずは一口。
50代の人 「おいしい」 「日本人でよかった」 「家庭では出せない味」
そこに追加されたのはふわっふわのカツオ節です。
目の前でとっただしを改めて一口。
50代の人 「違う違う」 「マイルドになった気がする」
20代の人 「最初はシイタケの風味が強いだしだったが、追いだしするとかなりカツオの味が強くなっておいしい」
おかか新宿 国友勝店長 「カツオ、サバ、イワシ、アジ、コンブ、シイタケの6種類をブレンドしただし。その中にさらに追いガツオ、カツオ節を削ったもので追いガツオというだしにして、だし本来の味と食材、お肉、お野菜の味を存分に楽しんでいただく」
実はここ、だしを楽しむしゃぶしゃぶの店。一般的な店で提供される“あれ”がここにはありません。
客 「普通のしゃぶしゃぶと違って、タレ(だし)がそのままでいけるから全然違う。普通、ポン酢とかごまだれとか入れるじゃないですか、それがない」
カツオ節をさらにトッピングして味わう光景も。
■カツオ節に“秘密”妥協なき味わい
客を夢中にするカツオ節にもヒミツが…。
おかか新宿 国友勝店長 「市販のものよりも約20分の1、0.01ミリの薄さで削り、客に提供。薄いことで口に残らず溶けるような味わいになる」
だしが主役のお店はなぜ今、人気なのでしょうか。
おかか新宿 国友勝店長 「今の家庭ではなかなかだしをひくことがなかなかされない。ちゃんとひいただし、追いガツオしただしを味わえる、なかなか家庭では味わえないところが人気の秘密」
妥協のない“手間暇”が客の心をわしづかみにしているようです。