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警戒!過去10年で“最多”に ノロウイルスなぜ今流行? 免疫力低下&花粉も影響

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 ノロウイルスなどの「感染性胃腸炎」、普段は1月から2月ごろに迎えるピークが今年はなぜ3月下旬の今なのか。医師に聞きました。

■ノロウイルス流行 病院ひっ迫

50代の人 「どこからもらっちゃうか分からないところが一番怖い」

70代の人 「やっぱり気を付けないと怖いなって」

 皆さん口をそろえて“怖い”と発する感染性胃腸炎。

 その原因の一つが“ノロウイルス”。手指や食品などを介して感染し、嘔吐(おうと)、下痢、腹痛などを引き起こします。子どもやお年寄りなどでは重症化して、最悪の場合、死に至ることがあります。

 最近になり、感染性胃腸炎にかかる人が急増していました。

20代の人 「この間、一緒に食事した知人からノロウイルスに感染したみたいな話を聞いた。体力的にしんどいって話していた」

 “集団発生”も各地で起きています。

 札幌市の飲食店ではノロウイルスによる集団食中毒が。また、盛岡市内の教育・保育施設では今月、合わせて46人の集団発生が確認されています。

 国立感染症研究所によると、全国の医療機関から報告されたノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の直近の患者数は11.1人で、過去10年の同じ時期で最多です。

 都内にあるクリニックでは、点滴を受ける人など多くの患者で逼迫(ひっぱく)状態に…。

 父親に抱っこされ、やって来た10カ月の男の子。

院長 「おなかが、かなりゴロゴロいっている。下痢、激しいですか?」 父親 「激しいですね」 院長 「感染性胃腸炎の可能性が高い。どこから来るんでしょうね…」

 男の子の嘔吐した物の処理にあたった母親も「感染性胃腸炎」と診断されました。

院長 「嘔吐したものから飛沫(ひまつ)が出る。さらに乾燥して長く浮遊する。すると、それを吸い込むのもあって、マスクもした方がいいかなと」

 今年は流行のピークの時期にも特徴が。過去5年では1月から2月ごろにピークを迎える一方、今年はこの3月に入って最も多くなっています。

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長 「かなり季節外れと言ってもいいのではないか」

■ノロウイルス なぜ今流行?

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長 「今年は特に乾燥が連続的に起こっている。それから寒波がずれ込んで2月中旬から3月初旬まであった。そして、寒暖差が大きいことで我々の免疫力が落ちる。(ヒトが)弱っているところにウイルスは乾燥と寒波で勢い付く。この差によって感染が広がりやすい」

 流行が3月にずれ込んだことで、この時期ならではのものが原因とみられる患者も…。

患者 「鼻がムズムズ。いじっちゃった」 院長 「花粉症あります?」 患者 「あります」 院長 「花粉症で鼻水、鼻づまりがひどくなって、手指で鼻の中に触れる機会が多くなって、そこからノロウイルスに感染は十分あり得る」

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長 「花粉症が重くなりすぎると感染対策もおろそかになって、口から手指に付いたウイルスが入り込みやすくなることを介して感染性胃腸炎がまだ増える要素もあるかなと思う」

 厚生労働省は食事の前の手洗いや、過熱が必要な食品はしっかり加熱して食べるなどの対策を呼び掛けています。

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