アメリカのトランプ大統領は日米安保条約で日本がアメリカを防衛する義務がないのは不公平だとしたうえで、貿易でも同じことが言えると持論を述べました。
アメリカ トランプ大統領 「アメリカは日本を守るが、日本はアメリカを守らない。これはあまり良いことではないと以前(安倍元総理に)話した。これは防衛の協定だが貿易でも同じことが言える」
トランプ大統領は10日、記者団に対し、日米安保条約では日本はアメリカを守る必要がなく、さらに日本が何も支払わないのは不公平だと指摘し、「一体、誰がこんな取引をしたのか疑問に思う」と述べました。
また、不公平なのは防衛の分野だけでなく、貿易でも同じことが言えるとの認識を示しました。
日米安保条約はアメリカに日本の防衛義務を定める一方、日本はアメリカ軍に基地を提供することを定めていますが、トランプ大統領は先月も条約の規定は不公平との趣旨の発言をしています。
トランプ政権による一連の関税措置を巡り、日米の閣僚レベルでの交渉が近く始まる見通しですが、トランプ大統領が貿易赤字の解消を安全保障と結び付けて訴えたことで、防衛費の増額も今後の交渉の俎上(そじょう)にあがる可能性があります。