人気温泉地の市長に疑惑が浮上しています。「学歴を詐称をしているのではないか」との追及に、市長の説明は。
■学歴詐称疑惑 市長を直撃
1カ月前に初当選を果たしたばかりの静岡県伊東市の田久保眞紀市長(55)を巡って“ある疑惑”が浮上しています。
伊東市 杉本一彦市議 「現在、議会との対立があります。残念ながら市長には学歴の証明はしていただけていない」
伊東市 田久保眞紀市長 「必要であると思われるものの証明の提出は済んでいますので、そこは議長、副議長に確認をいただければと、そのように考えております」
追及されたのは東洋大学卒業という最終学歴。市の広報誌にも、しっかりと記載されています。
伊東市 杉本一彦市議 「学歴の証明をすることが、そんなに大変なことなのかと思いますよ。市長、ちょっと確認させて下さい。あなたは東洋大学法学部経営法学科を卒業で間違いありませんね?」
伊東市 田久保眞紀市長 「この件に関しましては、すべて代理人弁護士にお任せしていますので、私の方からの個人的な発言については控えさせていただきます」
■なぜ疑惑が浮上?
伊東市長の“学歴詐称”疑惑。そもそもなぜ疑惑が浮上したのでしょうか。
きっかけは6月上旬、市議全員に届いたという手紙でした。手紙には「東洋大学卒ってなんだ!中退どころか除籍であったと記憶している」。
伊東市 田久保眞紀市長 「このような怪文書のような、ひきょうな行為を行う人間の一定の要求を満たすことは、そういった行為の助長になる。そのように考えております」
田久保市長は「議長らには必要な書類を見せている」「すでに弁護士に対応を任せている」などとして、明確な答弁を避けました。
伊東市 杉本一彦市議 「市長が当該大学を卒業しているかいないかは、白黒はっきりさせるべきと考えます。議会に百条委員会の設置を求めます」
百条委員会の設置については会派の代表者会議で話し合われる見通しです。
■大学の卒業アルバムにも名前がない
学歴詐称疑惑を追及した市議は「大学の卒業アルバムにも名前がない」と訴えます。
伊東市 杉本一彦市議 「市長には早急に証明いただいて、市民の疑いを晴らしていただきたい。市のトップですから、その辺りの説明責任はあると思いますので」
伊東市 田久保眞紀市長 「(Q.卒業証書と卒業証明書を提示して説明してほしい?)特に問題は感じませんので、すでに代理人弁護士の預かりになり、名誉毀損も含めて法的な手続きに入っておりますので、慎重に協議して進めさせていただきたい」 「(Q.説明の場を設けてほしい?)まず私としては、怪文書の出所と特定を最優先させていただきたい」
頑なに対応を拒む田久保市長。卒業したのか、していないのか。東洋大学を直撃すると、その回答は…。
■東洋大学に問い合わせてみると
東洋大学広報課 「本学では、氏名の確認や在籍有無の照会は個人情報としておりますので、お答えすることができません」
また、卒業していても卒業アルバムに名前や写真が掲載されないケースはあるのか聞くと。
東洋大学広報課 「卒業アルバムの制作は学生団体が担当していますが、写真の掲載可否は本人の判断となっています」
大学から明確な回答は得られなかったため、改めて田久保市長に聞いてみました。
伊東市 田久保眞紀市長 「(Q.疑念を晴らす会見を開くことは難しい?)難しいというよりも会見を開いてしまって、これで終了という形よりも、もう少ししっかりと調査したいと思っておりますので、今の段階で幕引きすることは考えておりません」 「(Q.市長がちゃんと証明書を出せば一件落着で済むのに、そこをかたくなに拒んで疑念を生じさせることをわざとやっているようにも見受けられるが?)そこはですね、拒んでいるというつもりは全くないが、提示をしても結局提示をしてもそこが…ちょっと…何て言ったらいいんだろ、提示をしても、ちょっと考えねばね」
結局、最後まで明確な答えは得られませんでした。
この疑惑について田久保市長は来月上旬にも会見を開き、卒業証書や卒業アルバムを持参し、説明を行うとしています。