28日朝早く、横浜市の住宅に目出し帽姿の男らが押し入り、金庫を奪って逃走した事件。周辺住民が、ある異変を感じていました。
■早朝に異変 目出し帽男ら逃走
横浜市の住宅街で午前5時ごろに響いた何者かの声。押し入った男らは今も逃走中です。
110番通報(午前5時すぎ) 「目出し帽の男が室内に入ってきた」
110番通報は午前5時すぎ、この家に住む男性からありました。
事件が起きたのは、JR横浜駅から北におよそ2.5キロにある住宅街。その中でもひと際大きな家が狙われました。この家には80代の父親と60代の長男、そして50代の次男の3人が住んでいたといいます。
警察によると、午前5時ごろ、朝食を準備していた長男が不審な物音に気付いてリビングから廊下に出ると、目出し帽をかぶった複数の男と遭遇。すると突然、催涙スプレーのようなものを掛けられます。
長男は助けを求めて庭に出ました。そこで、金庫を運ぼうとする犯行グループを見つけ、追い掛けたところ、再びスプレーを掛けられたということです。
押し入った男らは住宅から逃走。長男は病院に搬送されました。
金庫は重さおよそ50キロで、中には数百万円の現金などが入っていたということです。
家に押し入ったのは2、3人で、それとは別に運転役などもいて、合わせて4、5人のグループだとみられています。犯行時、住人を脅す言葉はなく無言だったといいます。
近隣住民 「子連れが多いエリアだと思うので」 「カラスや小鳥の声は聞こえますけど静かです」
普段は閑静な住宅街。しかし、犯行があった午前5時ごろ、“ある異変”を感じた住民がいました。
近隣住民 「(Q.午前5時ごろの様子)目が覚めて、外で男の人の大きな声が聞こえた」 「(Q.声というのは?)『ワーワー』と言っているように聞こえた。2分くらい、途切れ途切れに聞こえたので」
近くに住む人が聞いたのは、被害男性の助けを求める声だったのでしょうか。
元警視庁刑事 吉川祐二氏 「細かなところまで把握」
「無言の犯行」から浮かび上がる入念な下調べ。
吉川祐二氏 「今回、一言も犯人側は言葉を発しなかった。金庫がどの場所にあるか、そこまで把握していたと考えられる。家の中を把握していた人物が加わっていた可能性もある」
住人との会話がなく持ち去られた金庫。さらには催涙スプレーのようなものまで準備していたことから、元刑事の吉川さんは“ある可能性”を指摘します。
吉川祐二氏 「そのような道具(スプレー)を用意していることから、非常に強い計画性はあったと思う。計画性をしっかり持ち、バックがついているような状態。トクリュウなどの闇バイトの強盗である可能性が非常に高い」
警察は、交番もある大通りに逃げたとみて、周辺の防犯カメラ映像の解析などを進めています。