イスラエルのネタニヤフ首相が治安閣議でガザ地区の「併合計画」を示したと地元メディアが報じました。
イスラエルメディアは、28日に開かれた治安閣議でイスラム組織「ハマス」が一定期間内に停戦案に合意しなければガザ地区を併合する計画をネタニヤフ首相が示したと伝えました。
イスラエルは現在、ガザ地区の75%を管理下に置いているとされていますが、一方的に設置した緩衝地帯から併合を開始し、徐々に全域へと広げていく計画だとしています。
ネタニヤフ首相はトランプ政権の了承も得ていると主張したということです。
ガザ地区で飢餓が拡大したことでこれまで制限してきた物資搬入を緩和しましたが、政権内では影響力がある極右の財務大臣から批判が高まっていました。
この計画は財務大臣の政権への留任と停滞する停戦交渉においてハマスへの圧力をさらに強める狙いがあるとみられます。
ただ、実際に併合に踏み切れば各国から「国際法違反」との厳しい批判は必至です。
一方、パレスチナを国家として承認する動きも加速していて、フランス、イギリスに続き、地中海にあるマルタも9月に開かれる国連総会で承認する意向を新たに示しました。