岡山大学病院総合内科・総合診療科の櫻田泰江医員らの研究グループは、コロナ・アフターケア外来を受診した患者の臨床的な特徴について分析しました。
分析の結果、半年以上の長期通院患者は男性より女性の割合が多く、3つ以上の症状を有する患者の割合も女性の方が多いことが分かりました。
研究成果は11日、国際学術雑誌「Journal of Clinical Medicine」に掲載されました。
研究グループは、オミクロン株に感染して受診した2022年2月から2024年10月までの患者774人について分析しました。
分析の結果、180人以上の長期通院をした女性患者の割合は59.6%で、男性(40.6%)より多いことが分かりました。
長期通院をした女性患者は、短期の患者より倦怠感、不眠、記憶障害、しびれの症状が多く見られ、長期通院をした男性患者は短期の患者より倦怠感、頭痛の症状が多く見られました。
また長期通院患者のうち男性の48.4%、女性の54.7%が3つ以上の症状を訴えていて、女性の方が多くの症状を抱えていることが分かりました。
櫻田医員は「女性が辛い症状で悩んでいる割合が多いことが明らかになった。後遺症への理解が広がり、病態解明や治療法が発展するよう研究を続けたい」と話しています。