飢餓が深刻化するガザ地区で空中投下された支援物資が直撃して死亡した少年の父親がANNの取材に応じ、「非人道的な方法だ」と訴えました。
息子が死亡したザカリアさん(65) 「息子を駆り立てたのは、私たちが切実に食料を欲していたことです。でも、彼は支援物資を受け取りに行き、遺体で帰ってきました」
ANNの取材に応じたのはガザ地区中部のデイルアルバラに住むザカリアさんです。
息子のモハンナドさん(15)は9日、支援物資を求めて友人と出掛けていき、パラシュートで投下された重さ4トンもの物資が頭に直撃して死亡しました。
モハンナドさんは戦闘が激しさを増しても趣味のサッカーの練習を続け、希望を失わなかったといいます。
息子が死亡したザカリアさん 「パラシュートで食べ物を投げてくるんです。まるで、野良犬や猫に餌(えさ)を与えているようで非人道的だ。援助物資はエジプト側の検問所から入れるべきだ」
物資の空中投下では、これまでに23人が死亡しているほか、一度に運べる量も限られていると指摘されています。
ザカリアさんは「ひと家族が生活するのにも足りない」と訴えました。