台風15号が5日午前1時ごろ高知県に上陸をしました。気象庁は関東・甲信や東海など16都県に線状降水帯の予測情報を発表しています。大雨災害の危険度が急激に高まる恐れがあります。
■関東に最接近へ
台風の接近に伴い、徐々に強くなる雨足。西日本から東日本の太平洋側を東へ進み、5日未明、四国に上陸した台風15号。朝になり、関東でも次第に強い雨が降り始めました。 通勤途中の女性 「(Q.きょうは長靴で?)はい」 「(Q.このあと電車など心配?)遅延してないといい」
通勤途中の男性 「(サンダルで)濡れてもいいように。(バッグは)体に近づけて持って歩いています」
4日深夜にいきなり発生した台風15号。地面に打ち付ける、激しい雨。台風は日本列島に沿って東へ進み、発生から22時間後の5日午前1時ごろに、高知県宿毛市付近に上陸しました。
各地で降り続ける雨は、発達した雨雲により台風から離れた場所でも大雨となっています。
5日午前4時までの1時間におよそ100ミリの雨が降ったとして、気象庁は宮城県で記録的短時間大雨情報を発表しました。
名古屋でも強い雨が降り始め、午前3時すぎの三重県熊野市では、雨は強弱を繰り返しながら断続的に気降り続いています。風が強く木々も風に揺られているのが分かります。
午前3時半すぎの静岡市葵区では雨脚が徐々に強くなってきました。大粒の雨が地面にたたき付けています。
静岡でも大粒の雨が降り出してきました。太平洋沿岸を東に進む台風15号。東北を含め台風から離れた場所でも、大雨災害の危険度が急激に高まる恐れがあるとして、全国の16都県に線状降水帯の予測情報が出されています。
■あっという間に冠水 一時「緊急安全確保」も
激しく降り続ける雨。道路はあっという間に冠水しました。水しぶきを上げながら冠水した道路を走る車。車内から撮影された映像では、車体が左右に大きく揺れている様子が分かります。
気象庁は4日午後6時57分、宮崎県の北部平野部で線状降水帯が発生したと発表。延岡市の一部2万世帯以上に一時、危険度が最も高い警戒レベル5の緊急安全確保が出されました。
台風15号による激しい雨に見舞われた宮崎県。辺りは白くぼやけ、先が見通せないほどになっていました。市内の公園では排水が追いつかず、あふれ出ていました。道路は冠水し、まるで川のようになっています。
撮影者 「上り坂だったんですけど、上からどんどん水が流れてくる感じ」 「かなりすごかった、(雨が)車に打ち付ける音が」
道路は至る所で水たまりができ、車は水しぶきを上げながら走っていました。
立体駐車場の4階からは滝のように雨水が流れ落ちています。国道には山からの水が激しい勢いで流れ出ていました。
日向市でも山からあふれ出た水が道路を川のように流れていました。
弱まることなく降り続ける雨。市内には屋根にシートが掛けられている住宅が点在しています。
宮崎県では去年8月、台風10号に伴う非常に強い風を観測。家の修理が終わらないなかで、接近した今回の台風15号。住民はまた突風が吹くのではないかと不安を感じていました。
住民 「トイレに起きてしゃがんだら、突然ゴワーって轟音(ごうおん)が響いて瓦が飛んできてドーン」 「風が吹いたら飛ばされりゃ。飛んでいくわ。うちなんか」
宮崎の隣、大分には線状降水帯予測情報が出されました。
雨とともに雷も鳴り響きました。
JR日豊本線は佐伯と延岡間で運休。道路は車のタイヤの半分辺りまで冠水していました。
■千葉で“猛烈な雨”1時間100ミリ
台風15号の影響は遠く離れた場所でも見られました。
神戸市では女性が一時、川に取り残されました。現場に設置されたカメラの映像を見てみると、4日午前7時ごろ、川の両側を散歩する人の姿があります。しかし、雨が降り始めると川は一気に増水。取り残され、身動きができない人の姿が映っていました。
そのすぐ横からは大量の水が流れ込んでいます。映像には駆け付けた緊急車両も映っています。
近隣住民 「10分前後かな。きつい雨やなと思った」
取り残された女性は無事に救助されました。
影響は関東でも…。高架から流れ落ちる大量の水。千葉県船橋市では冠水した道路を波打ちながら車がゆっくり進んでいます。気象庁は千葉県で猛烈な雨が降っているとして、一時、記録的短時間大雨情報を発表。旭市付近では4日午後2時までの1時間におよそ100ミリの雨が降ったとみられています。
君津市でも道路が冠水。作業員が排水溝の詰まりを取り除く作業に追われていました。
神奈川県秦野市では、道路脇から水が噴水のようにあふれ出て、道路は冠水していました。
観光地・箱根にも激しい雨が降り続けます。芦ノ湖のボート乗り場も閑散(かんさん)としていました。
湿った空気の影響で接近前から各地に大雨をもたらしている台風15号。
空が明るくなるにつれて、東海や関東でも雨脚が強くなってきました。太平洋の沿岸を進み、5日午後にも関東に最接近するとみられる台風15号。引き続き厳重な警戒が必要です。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年9月5日放送分より)