米イランの停戦協議の膠着で中東情勢の先行きが不透明さを増す中、5月14,15の両日にトランプ大統領が訪中し、習近平国家主席との米中首脳会談が北京で開かれる。両首脳の対面会談は昨年10月以来で、現職の米大統領による訪中は、1期目トランプ政権の2017年11月以来。訪中は、当初3月末に予定されていたが、イラン情勢の緊迫化を受け延期された経緯がある。2017年はトランプ氏が国賓として訪中。習氏が北京の故宮・紫禁城でトランプ夫妻を出迎え、お茶会や宮殿見学、非公式夕食会など厚遇を演出した。ルビオ米国務長官は5日、「イランによるホルムズ海峡封鎖は世界的孤立を招く。封鎖解除は中国にとっても利益」と述べ、中国の影響力行使に期待を示した。
中国は近年、中東外交で存在感を強めてきた。2023年3月には、中国の仲介により、対立を続けていたイランとサウジアラビアが7年ぶりに外交の正常化で合意。さらに、今回のイラン・米国間の停戦協議を巡っても、中国の王毅外相が2月末から4月8日にかけて26回に及ぶ電話会談を各国と重ね、2週間の停戦実現に一定の役割を果たしたとされる。トランプ氏自身も4月、仏AFP通信の取材で、中国の仲介努力を認めている。また、6日にはイランのアラグチ外相が中国側の招きで訪中、王毅外相と会談した。王氏は「全面的な戦闘停止に一刻の猶予もない」と訴え、ホルムズ海峡についても「国際社会は安全通航に強い懸念を抱いている」と指摘した。
★ゲスト:江藤名保子(学習院大学教授)、小谷哲男(明海大学教授) ★アンカー:杉田弘毅(ジャーナリスト/元共同通信論説委員長)