サッカー元日本代表で、ファジアーノ岡山の加地亮選手(37)が今季限りでの現役引退を発表しました。「自分の思うプレーができなくなった」ことが理由です。
(ファジアーノ岡山 加地亮選手) 「今季、2017年をもってプロサッカー選手を引退することになりました。ファジアーノでは短い間でしたけど、本当にいい経験をさせてもらって、自分にとっては人間としても、サッカー選手としても成長させてもらったなという思いでいっぱいです」
1998年にプロデビューした加地は、右サイドバックとしてJ1・FC東京やガンバ大阪などで活躍。日本代表では2006年ドイツワールドカップに出場するなど国際Aマッチ64試合に出場し、2得点を挙げました。
(加地亮選手) 「自分の思ってるようなプレーができなくなってきたというのも事実ですし。毎年、自分もっとできる、もっとできる気持ちでずっと信じてやってきましたから、その気持ちが、自分を信じきれなくなった。全てサッカーに注ぎ込めるのかどうかを信じ切れなかった。」
2015年、ファジアーノに加入した加地。昨シーズンはクラブ初のJ1昇格プレーオフ出場に貢献するも、決勝で敗退。今シーズンは24試合に出場し、プロ20年目を終えました。
(加地亮選手) 「充実しっぱななしでした。全く悔いがない幸せな20年間のサッカー人生だったんで、幸せものだなと思います」
J1通算300試合、J2通算199試合と計499試合出場し、500まであと1試合だったことについては…
「まあ、自分らしいかなと思います。そこは全く興味もないですし、499という刻んできた数字はこれだけやったんかと思いますけど。自分の中ではよくやったな」
ウインターキャンプやファン感謝デーでは中心となりチームメイトやサポーターを楽しませてきた加地。引退発表後の27日も練習に参加し、駆けつけたサポーターからは惜しむ声が聞かれました。
(サポーターは) 「ファン感謝デーも楽しかったし、あちこちから岡山の加地さんがいなくなるのさびしいねって声はたくさん聞きました。」 (大阪サポーターは) 「やっぱり寂しいですね。ガンバの右サイドバックといったら加地亮」
チーム最年長ながら練習では一番最初に来て準備するなど、サッカーに対してストイックさをみせていたものの、過去のインタビューでは…
(加地亮選手) 「あんま好きじゃなかったです。サッカーは。これ、ガチな話。 (Q.なぜサッカーを続けている?)飯食うためです。」
今、サッカーにどんな思いがあるのでしょうか?
(加地亮選手) 「あたりまえの、なんかともに生きてく中で絶対に必要なものだったのかな」 (Q.今後については?) 「一応、決まってますけど、嫁も仕事してるので、飲食の方でその飲食関係一緒にやろうかな」
そして、将来を夢見る子どもたちにはこんな言葉を残しました。
「自分を信じてというのは難しいことで。自分がやってる行動、言動だったりを信じてやることで現実になるので、その信じる強さを本当に全力で信じ切ってほしい」