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91歳の看板俳優が熱演 認知症介護の実体験を演劇に 岡山

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 会場は笑いに包まれました。認知症介護をテーマに活動する岡山の劇団が23日、岡山市で公演しました。91歳の看板俳優の介護経験を元に作られ、自らも熱演しました。

 23日、劇団OiBokkeShiが新作「ポータブル トイレットシアター」を上演しました。

  OiBokkeShiは認知症をテーマに2014年から演劇活動をしています。今回は妻の認知症介護に苦しむ夫が”演技”で救われる姿を描きます。  夫を演じるのは看板俳優で91歳の岡田忠雄さん、認知症の妻は24歳の金定和沙さんです。

(演劇シーン) 妻「おつかれ、おじいちゃん」 夫「わからんか?」 妻「おじいちゃん、もういいって。カレー食べんけぇ」 夫「いい加減にしなさい」 妻「ちょっとなんだクソジジイ」

 介護する自分のことも忘れてしまった妻に困惑する夫。この劇は、岡田さんの介護経験を元に作られました。妻を演じる女性が20代なのには実は理由があります。

(岡田さん夫妻の会話) 岡田さん「郁ちゃんは今なんぼかな?」 妻・郁子さん「何わたし?まだー20なんぼと思うよ」 岡田さん「ははは」

 10年ほど前から認知症の妻・郁子さんを自宅で介護しています。当初、郁子さんのつじつまの合わない言動に怒っていた岡田さんでしたが、演技で受け入れることで救われたといいます。

(岡田さん夫妻の会話) 岡田さん「わしゃ忘れたんよ、自分の年を」 妻・郁子さん「自分の年を気にせんの」

 演技を取り入れるよう教えたのは劇団を主宰する菅原直樹さん。以来、一緒に認知症をテーマに演劇を作っています。

(鑑賞した人はー) 「老人介護のある意味暗い話を明るく取り上げていくというのが素敵だな」 「自分がそう(認知症に)なった時にこういう生き方もあるなって勇気をもらえるお芝居」


(劇団OiBokkeShi 主宰/菅原直樹 さん) 「認知症の人も今、ここを楽しむことはできる、それは大きな希望ですのでこういったお芝居を通じて岡田さんと一緒に表現していけたら」

(劇団OiBokkeShi/岡田忠雄 さん) 「同じ立場の認知症の家族の人のために何か役に立てばなと思って、がんばりました」

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