過疎化が進む離島の物流にドローンを活用するための社会実験が岡山県倉敷市で行われました。
倉敷市水島地区で航空宇宙産業の発展をめざす研究会「MASC」が行っているプロジェクトです。29日には手紙を取り付けたドローンを倉敷市の下津井港から六口島まで飛ばし、ドローンが指定の経路をたどるか確かめました。
港から六口島までは約4キロ。船では片道約10分かかります。
(記者) 「小さいですけれど、私の後ろにドローンが飛んでいます。きょうは少し風も吹いていますが、軌道を崩さず、進んでいます」
六口島は広さ約1.1平方キロで、人口は6人、民宿が2軒あるだけです。郵便物は普段は船で運んでいますが、1日1便のみで、往復約1500円の燃料費がかかります。そのため、ドローンによる物流が実現すると、配達の回数を増やしたり、燃料費を削減したりできます。
ドローンは下津井港を出発してから約20分後にGPSの設定どおり、無事に目的地に到着しました。手紙を受け取ったのは島で民宿を営む山本博文さん(62)です。
(六口島に住む山本博文さんはー) 「便利がなかなか良いものですね。これからはこういう時代が来るのかなと思います」
(MASC/桐野宏司 理事長) 「郵便物だけですとあれですけれど、それに新聞とかですね、個人的に雑誌だとかそれから宅配便だとかそういうものがやはりいろいろ便利になってくるのではないかなと」
プロジェクトは来年3月末までに実用化を目指すほか、被災地支援など、離島の物流以外にもドローンを活用する計画です。