島の課題解決へ新たな取り組みです。ドローンを使って離島に薬を運ぶ実証実験が岡山県笠岡市で行われました。
(在間隆真リポート)
「薬を積んだドローンの姿が見えました。まもなく白石島に到着します」
この実験は、笠岡諸島の白石島で置き薬事業を展開している倉敷市のフカイと、ドローンや電動垂直離着陸機、いわゆる「空飛ぶクルマ」の開発を進める一般社団法人「MASC」が行いました。
ドローンは笠岡市の神島港と白石島の間、約5kmの距離を15分ほどで飛び、島で待つ担当者が島民に薬を渡しました。
(島民は―)
「島の人口が減るにつれていろんなインフラが減っていく中で、こういうすごい実験をしていただけたのはありがたい。注文して翌日に届くというようなところまで発達すればすごいと思いますし、その第一歩の実験なので」
これまでは年に1度、フカイの社員が島を訪れて各家庭を車で回り、薬の交換、補充をしていました。
白石島の診療所に常駐の医師はおらず、週に1度か2度、笠岡市民病院などから派遣されています。
MASCは今後、ドローンや空飛ぶクルマの導入により、医師がいない時や災害が起きた時などでも、迅速に薬を届けられる体制を整えていきたいとしています。
(一般社団法人MASC/丸山武司 ドローン部会長)
「瀬戸内地域には108の有人離島がありますのでそちらを結んでいく。空飛ぶクルマの道にもなっていくかと思いますので、空飛ぶクルマを使って、物流、モノを運ぶとか人が乗っていくとかができたらと考えています」