岡山県の高齢者接種の1回目接種率を表したグラフをみると、5月16日時点では1パーセントほどでしたが、6月13日時点では50パーセント近くにまで上がっています。
全国47都道府県でどのぐらいの順位かみてみると、5月16日には46位でしたが、6月13日には2位に浮上。
なぜ、わずか1カ月で全国2位にまで接種が進んだのでしょうか、そこにはある「秘策」がありました。
岡山県の高齢者の1回目接種率急増の「秘策」とは
岡山県では5月17日から全市町村で高齢者の接種がスタート。「一斉」に始まったところに、そのヒントが隠されていました。
(岡山県ワクチン対策室/塩飽成史 室長)
「国の枠組みの中では基本お住まいの市町村で接種していただくのが基本なんですけれども、いつでも県内どこの医療機関でも接種ができる体制を27市町村で構築してもらいました」
岡山県では県内に住む人についてはどの市町村でも接種を受けられます。この利便性の高さが接種を加速させたとみられています。
この他ワクチンの配送にも工夫が!
通常は地域でワクチンを保管するメーンの医療機関が、「仕分け」と「配送」も行います。
一方、岡山県では「配送」を民間業者に委託して、医療機関の負担を減らし「接種」に力を入れられるようにしたのです。
しかし、ある「課題」も。
(岡山県ワクチン対策室/塩飽成史 室長)
「多少予約枠に空きが発生しているという状況もみられます」
倉敷市の集団接種会場では――
(松木梨菜リポート)
「会場には全部で6カ所の接種スペースがあるんですけれども、現在はこちらの1カ所が使われていません」
(倉敷市保健所/大橋俊文さん)
「予約状況によってレーン数を減らしたり来ていただくお医者さんを減らしたりとかそういう対応をさせてもらっています。最初は予約が取れづらい状況があったんですけど今はかなり落ち着いてきてまして」
(接種を受けた人は―)
「最初の頃は電話がかかりにくいので諦めてて、ここに電話して初めて簡単につながったので良かったと思って空いてると思いました」
7月に始まる一般への接種に向け「仕組みづくり」が課題になっています。
(岡山県ワクチン対策室/塩飽成史 室長)
「お仕事や学校等に通ってて日中なかなか打ちにくいという方もいらっしゃると思います。選択肢を幅広く用意していく必要があるのではないかと感じております」