瀬戸内国際芸術祭の春会期は、まもなく最後の週末を迎えます。香川県小豆島の歌舞伎舞台では瀬戸内の歴史や伝統をアレンジしたオリジナル作品が上演される予定で、本番に向け稽古が進んでいます。
自然に囲まれた香川県土庄町の肥土山農村歌舞伎舞台では、この土日に上演する作品「竜宮鱗屑譚(せとうちうろくずものがたり)~GYOTS~」の稽古が11日に行われました。作品を手掛けるのは、歌舞伎の演目を現代風にアレンジする劇団「木ノ下歌舞伎」です。
(監修などを担当/木ノ下裕一さん)
「瀬戸内という非常に大きな文化的な遺産を広くリサーチしながら、さまざまな歴史とか文化とかを凝縮して1本の作品を立ち上げようと」
(野口真菜リポート)
「客席の地面に座って自然の中で楽しむ舞台、解放感があります。そこに現れる個性的な魚たちが、一気に海の世界に引き込んでくれます」
竜宮をイメージした舞台でさまざまな過去を背負った魚たちが宴を繰り広げるという、瀬戸芸のためのオリジナルの物語です。
高松市屋島の「源平合戦」や、さぬき市志度に伝わる海女の伝説などをストーリーに組み込む他、瀬戸内ゆかりの作家の俳句や詩なども登場します。
出演者は浪曲師に日本舞踊家、俳優やダンサーなどで、ジャンルを越えた共演も見どころのひとつです。
(演出・振付・出演/白神ももこさん)
「外でのびのびとした環境なので、フェス感が出るので、お客さんと舞台の距離が近いというか、コミュニケーションを取りやすい。和やかに観られる良い舞台だと思って」
(監修などを担当/木ノ下裕一さん)
「(瀬戸芸の)今こそ文化芸術の灯を消してはならないという心意気を強く感じましたので、作品の内容を受けて瀬戸内がまた違った輝きを持って目に映るような作品になればなと思っています」
前売り券は瀬戸内国際芸術祭のアプリやウェブサイトで販売していて、当日は現地でも購入できます。
【「竜宮鱗屑譚~GYOTS~」(5月14日・15日)チケット情報】
一般(前売):3000円/一般(当日):3500円/一般(当日)パスポート割引:3300円/小中高(前売・当日とも):1500円
(開演:午後5時30分/終演予定:午後7時30分)