2021年、岡山市の認可保育園で、当時2歳の男の子が遊具に首が挟まれた状態で見つかり、その後死亡しました。この事故を検証していた審議会が報告書をまとめ、子どもの視点での遊具の点検・指導や保育体制の充実などを提言しました。
(市児童福祉審議会児童処遇専門分科会/中島洋子 会長)
「失われた児童の命は取り返しがつきません。今後二度とこのような事故が起こらないように、再発防止に取り組んでいただければ」
審議会は医師や弁護士、教育の専門家などで構成され、14日は事故の原因や再発防止策についてまとめた報告書を、中島洋子会長が岡山市の大森雅夫市長に手渡しました。
この事故は2021年10月、岡山市北区富原の認可保育園で、当時2歳の男の子が園庭の遊具の隙間に首が挟まれた状態で見つかり、その後亡くなったものです。
報告書によりますと当時、園庭では2歳児17人が自由遊びをしていました。保育士は3人いましたが、他のクラスの応援やおむつ交換で、一時的に離れることもあり、事故の現場が死角になっていたのではないかとしています。
事故が起きた遊具では今までけがなどもなく、保育士は危険箇所としての認識が無かった。遊具の周りには別の遊具が置かれ死角になっていたなどの問題点が指摘されました。
そして、遊具の点検と点検結果を活用して危険を認識すること。危険性が低いとされる遊具でも、子どもの好奇心により危険が生じる可能性があることから、子どもの視点で点検や指導を行うこと。また、保育体制の充実や研修、危機管理マニュアルの充実を提言しました。
(岡山市/大森雅夫 市長)
「子どもの命を守るために、園と十分な連絡を取りながら、その(報告書の)考え方が守れるように指導を徹底していきたい」