暮らしを直撃する「値上げ」、6月以降も続きそうです。高松市の老舗おにぎり店でも6月1日から苦渋の値上げに踏み切ります。
大きなノリで包んだおにぎり。お米は地元の香川県産、ノリと塩は瀬戸内海産です。
(松木梨菜リポート)
「おにぎりはすべてこちらの店内で作られています。人の手でふんわり握っているんです」
高松市西ハゼ町で長く地元の人に愛される「おにぎり山翠」です。具材のサケやタラコなどはお店で焼いています。ご飯はコンビニのものより20gほど重い110gで、サイズが大きいのがウリです。すべて1個150円です。
(「おにぎり山翠」を経営 やまびこ会/藤田泰輝 理事)
「食材だったり資材だったり、2カ月から3カ月に1回ぐらい値上げの話をいただく感じになってて」
たとえば具材の九州産のタラコはこの1年で3割値上がり。テイクアウト用の容器も2割ほど高くなりました。
(「おにぎり山翠」を経営 やまびこ会/藤田泰輝 理事)
「食材もちょっとでも安いものはないかと(仕入れ先に)相談させてもらって原価を落としてって努力はしてきたんですけれども、難しくなりましたね」
企業努力では立ち行かず、一律20円の値上げに踏み切ることになりました。6月1日からは1個170円です。
(常連客は―)
「電気代とかも上がるし、庶民としてはしんどいですね。でも仕方ないんじゃないですかね」
(「おにぎり山翠」を経営 やまびこ会/藤田泰輝 理事)
「200円のおにぎりがたくさん出てきたかなと思います、コンビニで。大きくてたくさんの具材のおにぎりを、安く皆さまに提供する理念や意思は続けていけたらと考えています」
6月以降、値上げの「第2波」が…
5月30日、民間の信用調査会社「東京商工リサーチ」が値上げについて主要の飲料・食料品メーカー200社に調査した結果を発表しました。
6月以降に値上げする品目数は3900ほど、7月も3000を超えるとしていて、値上げの第2波がくるとしています。
6月1日から値上げとなるのは、即席めんやノリなどとされています。
このほか電力も6月1日から値上げします。中国電力と四国電力は家庭向けの規制料金を従来に比べ値上げし、標準的な家庭で1カ月に2000円前後負担が増えます。
家計への厳しい状況はしばらく続きそうです。